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列車の「魅力度」は負けない、栃木ご当地鉄道事情 新幹線に東武特急、どれに乗っていくか迷う?

東洋経済オンライン / 2024年12月25日 6時30分

2023年にデビューした東武のフラッグシップ特急「スペーシア X」。日光・鬼怒川エリアの新たな主役だ(撮影:鼠入昌史)

東京から東北を目指すとき、まるで関門のごとく立ちはだかっているのが栃木県である。実際には「はやぶさ」などに乗ってしまえば、大宮駅の次がもう仙台駅だから、栃木県などひとっ飛び。“栃木県の壁”などというものを感じることはない。

【写真を見る】乗ったことあるのはどれ?JRの在来線や新幹線だけでなく、東武鉄道が路線網を張り巡らせる栃木県。どんな鉄道車両が活躍しているのか?

それでも、北関東最大都市・宇都宮を県都に頂く栃木県。「はやぶさ」で眠りこけて通り過ぎてしまうだけ、などと軽視していいものでもなかろう。

世界的に有名な観光地がある

何しろ栃木県には日光や那須高原、鬼怒川温泉などなど行楽地が目白押し。中でも日光なんて、東京どころか日本中、さらには世界中から人が押し寄せる、日本を代表する観光地になっているくらいだ。魅力度ランキングなどなんのその、である。

だから、というわけでもなかろうが、栃木県は日本屈指のクルマ社会にもかかわらず、なかなかに鉄道も充実している。その背骨になっているのは、やはり東北新幹線だ。

【写真を見る】乗ったことあるのはどれ?JRの在来線や新幹線だけでなく、東武鉄道が路線網を張り巡らせる栃木県。県内各地でどんな鉄道車両が活躍しているのか?

在来線のJR東北本線とほとんど並んで走る東北新幹線は、栃木県内に3つの駅を持つ。1つは、まだまだ関東平野の真ん中の小山駅。東にJR水戸線、西にJR両毛線が分かれる要衝のターミナルだ。

市街地の西の思川沿いではかつて徳川家康が従う武将とともに評定を開き、石田三成挙兵への対処を決めた“小山評定”の舞台になったという。要衝の地であることは、いまも昔も変わらない、ということか。
 
さて、小山駅から水戸線に乗れば筑波山塊の北を抜けて友部駅でJR常磐線に合流し、茨城県都の水戸に直通する列車も走る。小山駅のお隣の小田林駅からが茨城県だが、下館駅から北に延びる真岡鉄道はほどなく県境を跨いで栃木県内に戻ってくる。久下田駅から終点の茂木駅までは、すべて栃木県内の駅である。

意外な要衝?小山駅

いっぽうの両毛線は、その名の通り両毛地域を横断する東西の大動脈。栃木県内では栃木市や佐野市、足利市などを経て群馬県に入る。それらのターミナルでは東武鉄道の各路線と接続しているのも両毛線の特徴だ。

意外な要衝のターミナル・小山駅の次は、県都のターミナル・宇都宮。ここから分かれているのは天下の日光に向かうJR日光線。私鉄の日本鉄道によって開業したのは1890年と大変古い。それまで、宇都宮から人力車で5時間もかけて日光にたどり着いていた外国人たちは、日光線の登場でだいぶ救われたに違いない。

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