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ホンダの「救済統合」否定で日産が問われる覚悟 チラつくホンハイの影、ルノーが握る「決定権」

東洋経済オンライン / 2024年12月25日 7時20分

長く43.4%の日産株を保有していたルノーは、現在も信託分を含めて39.1%の日産株を持っており、経営統合の行方を左右できる立場だ。そのルノーは23日夜に「ルノーグループとそのステークホルダーの最善の利益に基づき、あらゆる選択肢を検討していく」との声明を出した。信託している22.8%分はルノーの意思で売却できる。日産は優先交渉権を持つが、条件が合わなければ他社に売られる可能性がある。

日産とホンダは基本合意の有効期間中に、第三者との競合取引を禁じる独占交渉権を設定している。解約手数料は1000億円。両社トップはホンハイとの関係を否定するが、第三者の存在を意識した動きとも見て取れる。

ゴーン元会長「成功するとは思えない」

会見の2時間前に、逃亡先のレバノンからオンライン会見を行ったカルロス・ゴーン日産元会長は、「両社の事業は至る所に重複がある。この経営統合が実現しても成功するとは思えない」「政治的には理解できる。経済産業省が日産を失いたくないのだろう」と指摘した。

確かに経営統合の実現も、その成功も見通せない。とはいえ、電動化や知能化など自動車産業が変革期を迎える中、ホンダ、日産、三菱とも個社で将来を描くことは難しい。さまざまなハードルを乗り越えて世紀の経営統合を成就させることはできるのか。

秦 卓弥:東洋経済 記者

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