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野党3党の「複雑な関係」で最も得する意外な人物 立憲、維新、国民民主…それぞれの思惑

東洋経済オンライン / 2024年12月26日 8時20分

(写真:Kiyoshi Ota/Bloomberg)

10月の衆院選以降、永田町の景色は一変した。

2005年の郵政選挙以降、比較第一党が過半数を維持していた自民党は先の衆院選で大幅に議席を減らし、公明党の議席を加えても過半数に及ばない「少数与党」に。こうした中、12月24日に閉会した臨時国会で、動きが目立ったのが立憲民主党、日本維新の会、そして国民民主党の野党3党である。

国民民主に支持率抜かれた立憲

立憲の野田佳彦代表と維新の前原誠司共同代表、そして国民民主の玉木雄一郎代表は、ともに民主党・民進党に所属した過去がある。本来なら気脈が通じ、協力しあってもいい関係だが、それぞれの思惑から近づいたり離れたりの複雑な関係となっている。

この中で最も勢いがあるのは国民民主党だ。12月に朝日新聞、讀賣新聞と日本テレビ、共同通信など各媒体が行った各世論調査では野党第一党の立憲民主党を政党支持率で追い抜き、飛ぶ鳥を落とす勢いである。

これを受けて12月7日、立憲の小川淳也幹事長はこう語った

「煽られたり、焦ったりする気持ちはない。キャスティングボートを握っている国民民主党が、特に『103万円の壁』をめぐって露出を高め、存在感を放っていることには敬意を表したい。

しかし我々の基本的な役割はキャスティングボートを握ることではないので、自民党としっかり対峙して、『もう1つの選択肢』たりうるべく堂々と地道に実直に、存在感を放つのではなく、じわじわとじっくりと構えるのが我々の仕事だ」

通例なら政党支持率についての質問には、「数字の問題に一喜一憂しない」と簡単に回答するが、一段と踏み込んだ発言がいささか負け惜しみのようにも聞こえる。それは小川氏と玉木氏がともに香川県立高松高校の出身で、小川氏は1区、玉木氏は2区を選挙区にしているせいかもしれない。

そして故・大平正芳首相の後継を自負し、選挙には強い玉木氏に比べ、小川氏には地元のメディアを牛耳る自民党の平井卓也氏という強敵が存在する。

2009年、2021年、2024年の衆院選では平井氏に勝利できたが、初出馬の2003年には平井氏に敗退し、2005年、2012年、2014年、2017年は比例復活。とりわけ2017年の衆院選では、「玉木氏の比例票のおかげで、小川氏は復活当選した」と揶揄されたことがある。

国民民主に”白旗”をあげてしまった立憲

12月7日の関係では、小川氏は立憲と国民民主の支持率逆転の理由についてこうも述べた。

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