EUがiPhoneの「AirDrop」の公開を要求する背景 USB-Cに続き独自技術開放を迫る
東洋経済オンライン / 2024年12月27日 11時20分
EUの圧力によって、iPhoneのLightningコネクターが廃止されて、USB-Cコネクターに変更されたことは記憶に新しい。欧州委員会(European Commission)はそれに味をしめたのか、アップルに新たな要求を突きつけている。
【写真で見る】AirDropがほかのデバイスでも使えるようになったら便利だ
それは、iOSの通知や、AirDrop、AirPlayなどのプロトコルの開放だ。なぜ、EUはそんな不当な主張を続けるのか?
味をしめた欧州委員会の次の無理難題
欧州委員会が12月18日に公開協議 DMA(Digital Markets Act〈デジタル市場法〉)100203案件として公開したドキュメントによると、アップルが一部のワイヤレス技術を不当に独占しており、iOSの通知や、自動Wi-Fi 7切り替え、AirDrop、AirPlay、自動オーディオ切り替えなどの技術について、オープンにするべきだと主張している。
それに対してアップルは、「アップルはセキュリティチップや、堅牢性の高いOSなど、ハードウェアからソフトウェアまで一貫した技術でユーザーの個人情報を守っており、それらアップルが独自に開発した技術を一般公開することは、Meta社など個人情報をビジネスにする企業の個人情報取得を促進させる」と強く反対する意見を表明している。
AirDropの利便性はiPhoneが選ばれる大きな理由
日本の若者がiPhoneを購入する理由のひとつはAirDropにあると言われている。友だち同士でファイルをやりとりする際に、AirDropが使えればメールやメッセージのアカウントを共有しなくても気軽にファイルを受け渡しすることができる。AirDropに対応していないAndroid携帯を使っていると、AirDropでファイルをやりとりする友だちの輪に入れないことから、多くの若者がiPhoneを購入するというのだ。
AirDropの利便性の高さは、iPhoneが選ばれる大きな理由になっているのだ。
ワイヤレスでデータをやりとりする手法はいろいろあるが、ユーザーの使い勝手を最優先して、簡単にデータをやりとりする手法を開発したのはアップルの功績だと思う。EUはそれを公開しろと言っているのだ。
EUがiPhoneのコネクターをLightningから一般的なUSB-Cにに切り替えることを迫ったことによって、iPhone 15シリーズからUSB-C採用となったことは記憶に新しい。
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