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アインシュタイン「相対性理論」はなぜ凄いのか? 今こそ知っておきたい"超基本"をやさしく解説

東洋経済オンライン / 2024年12月28日 11時0分

相対性理論の不思議さの原因は「光」にあります。光には「誰がどう見ても速度が変わらない」という不思議な性質があります。

たとえば、高速道路を走る2台の車があるとします。あなたは時速70キロで、その前を別の車が時速80キロで走っています。この場合、前の車は少しずつ遠ざかっていきますが、そのスピードは、「80-70=10」という簡単な計算からで時速10キロとわかります。

では今度は地球から宇宙に向けて光が放たれた場合を考えてみましょう。光の速度は秒速30万キロ。この光を秒速10万キロの宇宙船に乗って追いかけてみます。宇宙船から見ると、光の速度はどれくらいになるでしょうか?

今度は「30-10=20」で、秒速20万キロじゃないか? そう思いたくなりますが、なんと、光の速度は秒速30万キロのままなのです。

光の速度が変わらない理由は、誰にもわかりません。衝撃的ですが、実験結果から「光の速度は変わらない」と受け入れるしかないのです。

アインシュタインは「光の速度は絶対である」ということをスタートラインに設定して、あれこれ考えてみました。

そうして導かれたのが相対性理論で、そこから「光の速度ではなく、空間や時間が変化する」ということが明らかになりました。具体的には、「物体は動いていると、長さが縮み、時間が遅れる」ということが起きます。

空間や時間は、どこであっても、誰にとっても変わらないものかと思ったら、そうではなかったのです。「絶対的」なのは空間でも時間でもなく、「光」のほうだったのです。

光の速度は絶対なので、どんな物体も光の速度に到達することはできません。光の速度に近づいていくと、まるで体が重たくなったかのように加速されにくくなります。

「世界でいちばん有名な方程式」の意味

アインシュタインは、時間と空間の新しい性質だけでなく、「エネルギーと物質の特別な関係」も発見しました。その関係性を表したのが次の方程式です。

E=mc^2 ※^2は2乗の意味

これは、「世界でいちばん有名な方程式」と言われています。

「E=mc^2」は「どんな物体でも、存在しているだけでエネルギーをもっている」ことを意味しています。どんな人も、そこにいるだけでエネルギーに満ちた存在と言えるわけです。

たとえば、体重(質量)50kgの人は、450京ジュールというエネルギーをもちます。これは、マグニチュード9の地震2回分、雷だとざっと45億発分に相当するエネルギーです。

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