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「新入社員が成長する」デキる先輩の"伝え方" 行き違いやトラブルを防ぐための3つの方法

東洋経済オンライン / 2024年12月29日 8時10分

たんに日時を伝えるのではなく、参加人数や目的、どんなことを話し合うかを伝えたうえで、予約してほしい部屋のサイズや条件を指定する必要があるのです。面倒かもしれませんが、一度ていねいに説明すれば、以降は「前回と同じ会議室の予約をお願いね」ですみます。

なんだか当たり前のことのように聞こえますが、私たちはつい相手の受けとり方や知識、経験値、物事に対する考え方のクセなど、そもそも「前提」が自分と違うことを忘れてしまいがちです。

ここで例示したような行き違いがよく起こるのは、多くの場合、前提が異なっていることが原因です。とくに、仕事ができる方はつい、「これくらいできて当然だろう」と考えることが多いため、このワナにはまりがちです。

言葉の受けとり方は人それぞれ。だから指示や説明する際は相手が映像としてイメージできるくらい具体性を持たせるか、実際に目の前でやってみる。

これを日常的に実践すれば、相手に「できた!」という小さな経験値が積み上がっていきます。1つひとつは小さいことですが、時間が経つとそれが大きな自信に変わり、自ら行動してくれるようになるのです。

②「言葉の定義」を共有し、認識のズレを埋める

ここまで、行き違いやトラブルを防ぐために「完成図」を共有しましょうとお伝えしました。実は、これらを防ぐための方法があと2つあります。

それは、「言葉の定義」と「手順」を確認することです。

ファイル棚が散らかっていたので、新入社員に「ファイル、整理しておいてね」と言ったら、パソコン内の共有フォルダを整理していた、ということが起こったとします。

そのときは、「この子は何をやっているんだ!」とイライラするかもしれませんが、これは実はあなたの伝え方が悪かったのです。

なぜなら、相手が想定外の行動をしてしまうのは、多くの場合、自分と相手のなかの「言葉の定義」が違っていることが原因だからです。その違いを確認せず、たんに「ファイル、整理しておいてね」と言ったために認識のズレが起こり、想定と違う行動につながったわけです。

「言葉の定義」を共有できていないことによる認識のズレは、日常生活で本当によく起こります。

先ほどの例で言えば、「ちゃんとファイルを整理してね」と言っても、新入社員には通じません。新入社員からすると、「ちゃんと」と言われても、何をちゃんとすればいいのかわからないわけです。だから、とりあえず「はい」と返事をすることで、その場をやりすごそうとします。

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