「XRヘッドセット」を親が子に与える深刻事情 日本とは異なる独自の発展を遂げる「英語圏」
東洋経済オンライン / 2024年12月29日 10時30分
2024年、XRデバイス市場は著しい成長を見せた。今年発売された製品だけでも、ARグラスとXRヘッドセットを合わせて10機種以上が市場に投入され、その多様性は着実に広がっている。
【画像】2024年夏、品薄になったMeta Quest 3SなどのXRヘッドセット
日本市場で品薄になるという異例の事態
特に注目すべきは、夏に起きたXRヘッドセット市場での予期せぬムーブメントだ。人気動画配信者であるスタンミ氏によるVRChat(VRC)実況動画が若年層の間で爆発的な人気を集め、Meta Quest 3やPICO 4といった主要なXRヘッドセットの在庫が日本市場で品薄になるという異例の事態を引き起こした。
VRChatとは、アバター姿となり仮想空間のなかで会話ができるメタバースサービスだ。以前から一部のVTuberが参加するなど、賑わいを増してきていたものの、2024年夏の事態は"スタンミショック”と呼ばれ、さらに多くの配信者やVTuber、そして彼ら彼女らのファンがVRChatに集うこととなった。
この現象は、かつて「会いに行けるアイドル」として日本のエンターテインメント界に革新をもたらしたAKB48のムーブメントと興味深い共通点を持つ。憧れの存在と実際に交流できる可能性、その期待感が消費行動を促す要因となっているのかもしれない。この「出会いへの期待」という要素は、日本のXRデバイス市場において効果的な訴求ポイントとなる可能性を示唆している。
英語圏で広がる子どもたちのXR利用
英語圏のXRデバイス市場では、日本とは異なる独自の発展を遂げている。特に注目すべきは若年層ユーザーの急増だ。その代表例として挙げられるのが、VRゲーム「Gorilla Tag」の驚異的な成功である。ファミコンのような、もしくはマインクラフトのような低画質のゴリラキャラとなって、鬼ごっこをするゲームだ。ルールが極めて簡単なことも注目に値する。
「Gorilla Tag」は、XRヘッドセットという専用デバイスを必要とする参入障壁の高さにもかかわらず、日々100万人以上のプレイヤーを集める人気タイトルとなっている。収益は1億ドル(約156億7000万円)を超え、業界に大きな衝撃を与えた。特筆すべきは、この成功がソニーや任天堂といった既存の大手ゲーム企業ではなく、2021年に設立されたベンチャー企業によってもたらされたという点だ。
この記事に関連するニュース
-
DXを活用した防災学習プロジェクトで地域と子どもたちの安全を守る 大阪・千里中央の街並みを再現した「防災メタバース」
OVO [オーヴォ] / 2025年2月4日 11時41分
-
eスポーツ、メタバース(XR)、AIがつなぐ未来のビジネス交流会が開催
PR TIMES / 2025年1月20日 14時45分
-
360Channelは、NTTドコモが技術開発する「MetaMe」を利用して企業がサービス開発を行えるプログラム「MetaMe SQUAD」へ参画
PR TIMES / 2025年1月15日 15時45分
-
最新のVRゴーグルやARグラスでメタバースの世界を体感!コアゲーマーにおすすめの軽量ARグラスや、クリエイティブな活動にも最適なVRゴーグルなど、新体験が味わえる製品を紹介【XR Kaigi 2024】
インサイド / 2025年1月7日 19時0分
-
「UGCコンテスト in メタバースときわ公園」大盛況のうちに終了!
PR TIMES / 2025年1月7日 14時15分
ランキング
-
1フジ親会社が決算発表 最終利益は7割以上減少か フジテレビ単体で赤字見込み
日テレNEWS NNN / 2025年2月5日 17時45分
-
2【速報】ホンダとの経営統合が破談 日産が協議“打ち切り”方針を固める ホンダからの「子会社化」提案に反発 幹部「到底受け入れられない」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月5日 15時38分
-
3「一緒にやっていくのは難しい」ホンダと日産の経営統合“破談”が現実味 ホンダは日産の「子会社化」を打診も日産幹部「受け入れられない」と反発
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月5日 11時51分
-
4「きのこの山」「たけのこの里」に異変 「チョコ」がいつの間にか「準チョコ」に...明治が明かしたその経緯
J-CASTニュース / 2025年2月5日 10時51分
-
5スズキ「ジムニーノマド」受注一時停止になるほど大人気 ファミリー層が飛びついた大きな理由
J-CASTニュース / 2025年2月5日 20時20分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)