mixi2も登場「2025年」SNS勢力図はどうなる? 生成AI「Grok」と共にスーパーアプリ目指す「X」
東洋経済オンライン / 2025年1月1日 14時0分
2024年はイーロン・マスク氏の改革により変貌する「X」と、他のテキストSNSによる覇権争いが続いた一年だった。その一方で、新しい仕掛けで若者を魅了する「BeReal.」は、好調にビジネス展開を進めている。2025年のSNSの動向はどうなるのか、2024年を振り返りつつ推察する。
【画像】「X」の対抗馬として名乗りを上げた、テキストを中心としたSNS「mixi2」
「X」の対抗馬として名乗りを挙げた「mixi2」
2024年12月16日、新たなSNSが突如現れた。MIXIがリリースした短文共有SNS「mixi2」だ。2004年にリリースした国産SNS「mixi」の運営会社によるSNSであるため、かつてmixiを愛した中年たちから大きな期待と注目を集めた。しかし、mixiとmixi2は別のサービスであるという。
mixi2は、テキストを中心としたSNSだ。つまり、「X」の対抗馬として名乗りを上げたこととなる。
2024年のXは、「インプレゾンビ」に悩まされた。インプレゾンビとは、Xが2023年8月に開始した「クリエイター広告収益分配プログラム」の報酬目当てで、バズった投稿に群がるアカウントだ。インプレッション(閲覧)数に応じて収益が割り振られるため、閲覧数の多いポストにリプライしたり、「トレンド」に上がっているキーワードを含んだポストを行う。botのような日本語やアラビア語などの言語で大量のポストを行うため、その様子が「ゾンビ」に例えられ、インプレゾンビと呼ばれた。
2024年1月1日に起こった能登半島地震では、インプレゾンビがまき散らすデマや偽情報により、正しい情報の共有や円滑な救助を妨げる事態に発展した。災害大国である日本は、これまで旧Twitterのリアルタイム情報が救済に結び付いた場面も多く、この悪習は大きな痛手だ。
現在もポストの投稿主が、「このアカウントからは返信させない」と設定するなどの自衛策はあるが、完全にインプレゾンビを防ぐ方法はない。Xは10月に収益配分プログラムの変更を行い、投稿の返信欄に広告が表示されても、収益は発生しないように改めた。この措置により、インプレゾンビは以前よりも減少したともいわれている。しかし、収益を受けるために必要な“青いバッジ”をつけたインプレゾンビは、いまだXを徘徊している。
他にイーロン・マスク氏による仕様変更で注目されたのは、ブロックした相手もポストを見られる「ブロック貫通」や「いいね非表示」だ。ブロック貫通についてXは、「透明性の向上」を理由としている。ブロックした相手に関する有害な情報や個人情報を隠れて共有できなくなる。「いいね非表示」とは、他のユーザーの「いいね」が見えなくなるということ。プロフィールにあった「いいね」欄は本人のみ、ポストに対する「いいね」は投稿主のみが見られる。これは、気兼ねなくいいねできるようになり、交流が活発化することを狙ったものだ。
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