転職という「派手で分かり易いアクション」の罠 4月入社に向け「転職市場」が盛り上がる季節が到来
東洋経済オンライン / 2025年1月1日 7時50分
新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。
年明けという事で心機一転、キャリア上の大きな決断を下す、という方も多いことかと思います。
転職のタイミングについて
日本人にとってやはり年末年始というのは特別な意味がありますし、そうで無くとも日ごろは非常に忙しいので、自分自身のキャリアや人生に係る大きな決断を年末年始に行い、その上で新年より行動を開始する、という方も多いのかと思う。
色々と悩んでいたが転職を決断する、というのもその一つであろう。
多くの企業にとって新規事業年度を迎える4月1日に向けて毎年転職市場が盛り上がる、という背景にもその様な年末年始での意思決定というか決断、決意というものと関係があるのではないだろうか。
そこで今回は転職のタイミングについて一緒に考えて行きたい。
まず前提として、何事に関してもそうであるが、タイミングという際には双方向、つまり自分サイドと相手サイドの双方にとってのベスト、という切り口で考えるべきだ。
相手のある話である以上、自分勝手なタイミングのみで、というわけには行かないだろうし、当然その裏返しとして相手都合のみで、というわけにも転職を含む自分自身の人生を左右する様な意思決定においてはいかないだろう。
したがって今回の転職に係るベストのタイミング、という時にも自分サイドと相手=転職先企業、の双方にとって何がベストか、を検討するべきなのだ。
さて、まず自分サイドのベスト、という視点であるが、やはり転職にせよ何にせよ、自分自身の人生やキャリアを大きく左右するイベントに係るアクションに関しては、非常に慎重にそのアクションを起こすタイミングを見極める必要がある。
少なくとも、「自分自身が不在」の状態でその様な意思決定をするべきでは無い。
では自分自身が不在の状態、とはどんな状態だろうか。
それは、いうならば戦略性の無いアクション、である。
「良く考えずに」転職する事は大きなリスクがある
例えば、今まで全くキャリアの事や転職を考えてこなかったが、たまたま紹介されたポジションや友人や知り合いに誘われたから、という様なものである。
転職にしても何にしても、こういった場合は情報の非対称性が大いに存在するものであるから、「良く考えずに」転職する事はリスク以上の何物でもない。
色々と企業サイドからアピールされたり、熱心に入社を口説かれたりすると、自分自身が何か価値のある人間になった気にもなるだろうし、何となく今の仕事よりも「全体像が見えないが故に」魅力的に映ったりするものである。
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