銀座で「フカヒレ定食」仕掛ける中国人女性の正体 美食ブランドを立ち上げる彼女の「夢と不安」
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 8時30分
外国人で女性、会社経営や飲食店の経験もない。信用が得られるはずもなかった。開業資金は親、親戚、知人友人に頼み込んでなんとかしたが、難航したのが店舗立地だ。探しては断られ、また探し、の連続で、半年も検討期間を引き延ばされた後、結局、入居が叶わなかったこともある。
「何度断られてもあきらめないで探し続けていました。でも、そのときは本当にショックでした」
2014年、ようやく出店できた店が、高級中国料理「銀座芳園」だ。北京ダック、鳩のロースト、チャーシュー等焼き物を得意とする店だったが、焼き物が作れる料理長の帰国により、現在は閉店している。
2016年には「銀座夜市」をオープン。リーズナブルな価格でカジュアルなものから本格的な中国料理を提供した。「ガチ中華」ブームの後押しもあり、2年後に2店舗目を出すまでに至った。
「ちょっと赤(字)」という状態を続けながらようやく利益化できたのが2020年。4店舗を展開し、成長軌道に乗ろうとした矢先に襲ったのがコロナ禍だった。
コロナ収束後の、外食需要の高まり
どんな業界も痛手を負ったのがコロナ禍。孫氏も4店舗中2店を閉店した。政府の補助金が決まる前のタイミングだった。
しかし比較的ラッキーだったと言えるかもしれない。懇意の不動産会社から1年間、家賃無料で場所を借りることができたのだ。テナントが次々に閉店してしまい、ビルのイメージが悪くなるため、という理由だったそうだ。
そこで2022年3月にオープンしたのが「乾杯500酒場」。卓上にサワーとビールのサーバーがある、飲み放題と焼き鳥などの食べ放題のブランドだ。非接触のニーズをいち早く掴み、セルフ方式とした。ちょうど、同じ卓上サーバーのチェーンが一気に店舗数を伸ばしていた頃だ。
コロナ収束後の、外食需要の高まりにうまく乗ることができ、その後も火鍋専門店、北京ダック専門店など次々に新しいブランドを展開した。店舗立地として、比較的家賃の安い、大通りから1本入ったビルの空中階を狙うのがコツだという。今では出店地探しに困ることもなくなり、利益化もできるようになった。
「応援してくれた両親や親戚、友人には感謝してもしきれない」と振り返る。
フカヒレ専門店を銀座にオープン
そして2024年10月29日、銀座にオープンしたのが「フカヒレ専門店 銀座七芳」だ。フカヒレといえば高級中国料理の代表。誰もが知っているが、味をはっきり思い浮かべられる人は少ないかもしれない。
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