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コンプラ時代に「ドッキリGP」はなぜ"笑える"のか 逆風のバラエティ、それでも笑いを諦めない矜持

東洋経済オンライン / 2025年1月2日 14時0分

「当たり前ですがロケをするときには、『この人にドッキリを仕掛けたとき、ちゃんと笑えるようになるのか?』ということをまず考えています。

番組に出てもらった演者さんが『感じの悪い人』や『ひどい人』に見えたり、炎上したりすることは絶対に避けなくてはならない。そうなってしまうのは、演者さんに対して愛情が足りないのではないかと。

もちろん僕らもそれを完璧にできているわけではないですが、演者さんに出てもらうからには必ず面白く見えて帰ってほしい。それが“ドッキリのお作法”だなと考えています」(中川さん)

2025年1月2日の18時25分から3時間半にわたって特番『お笑いオムニバスGP 2025』が放送される。その中の人気企画といえば、お笑い芸人の猛者たちがドッキリのリアクションを競う「ドッキリツッコミGP」である。

この「ドッキリツッコミGP」は近年、「元気がない」「勢いがない」とも言われがちなフジテレビが規格外の予算をつぎ込み、新春からただひたすら視聴者を爆笑させるために総力を結集させた「お笑い祭り」である。

「さまざまなお笑いジャンルの頂点を決めるというコンセプトの特番『お笑いオムニバスGP』を立ち上げたときに、一番の得意分野を入れておきたいなということでドッキリは外せませんでした。『ドッキリGP』で仕掛けられた後に、言い返してくるのが本当に面白いひとたちがいて。『この言い返しの頂点を決めたら面白そうだな』と思ったら、『ドッキリツッコミGP』が生まれたんです」(中川さん)

目指している「笑いの最終到達」

『ドッキリツッコミGP』の視聴者からは「久しぶりに腹の底から笑えました」「腹筋がちぎれるほど大笑いしました。人間関係で悩んでいたのですが、全部吹っ飛びました」と称賛の声が集まっている。中でも、「レジェンド・オブ・レジェンド」と呼ばれるお笑い芸人のカンニング竹山さんが放つ笑いの爆発力は凄まじい。

「僕が以前担当していた『とんねるずのみなさんのおかげでした』の中のドッキリ系の企画でも、竹山さんはつねに爆笑をさらっていました。竹山さんとは、僕が20年前にフジテレビのCSチャンネルでやっていた番組『お台場お笑い道』から一緒にやってきた関係性があって、『ドッキリGP』にも出てくださっていたので『ドッキリツッコミGP』にも竹山さんは絶対外せないなと」(中川さん)

中川さんは現在、『ドッキリGP』の他に、timeleszの菊池風磨さんとシソンヌ長谷川忍さんがタッグを組んだ『何か“オモシロいコト”ないの?』の総合演出も担当している。双方、タイプの違うバラエティ番組だが、どちらにも共通して目指している「笑いの最終到達点」があるという。

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