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「総理在職日数ベスト10」で振り返る"昭和100年" 3位は吉田茂、2位は佐藤栄作で…1位は?

東洋経済オンライン / 2025年1月4日 8時1分

大蔵官僚出身の池田の率いる「宏池会」からは、大平正芳、宮沢喜一、近くは岸田文雄総理を出し、自民党内ハト派を自任する一派となる。

▶5位 中曽根康弘〔1806日〕

軍人出身として最後に総理になったのが、中曽根康弘である(海軍主計少佐で終戦)。

文民統制のもと、内務官僚出身の後藤田正晴を官房長官に起用したことで、タカ派的な動きにはブレーキがかかった。

「ロン・ヤス」の日米関係や行政改革で実績

中曽根は、ハリウッド俳優出身のアメリカ大統領ロナルド・レーガンと、戦後の歴代総理のなかで最も親密な友好関係を築いた。

日米両首脳が互いをファースト・ネームで呼び合うようになったのは、彼らの「ロン・ヤス」関係に始まる。

中曽根は行政改革で実績を上げ、経団連の土光敏夫を起用しての臨調(臨時行政調査会)には、元帝国陸軍の作戦参謀で戦後は伊藤忠商事の会長を務めたフィクサー・瀬島龍造が、「臨調の官房長官」の異名を取って活躍した。

中曽根は総理を退任後も衆議院議員を続けて通算20回当選、令和元(2019)年に101歳の長命で死去した。

▶4位 小泉純一郎〔1980日〕

中曽根より約半年長く総理を務めて1ランク上の順位となったのが、小泉純一郎だ。

小泉純一郎は、森喜朗派にいながら派閥の長にもならず、総理の座を射止めた例外中の例外だった。

これは、自民党総裁選挙の際の田中真紀子(小泉内閣では外務大臣となる)のサポートが大きかった。郵政民営化をただ一つのスローガンに、旧態依然たる「自民党をぶっ壊す」と演説、後に本当に自民党はぶっ壊れることになる。

総裁選でライバルだった梶山静六と小渕恵三を、田中真紀子はそれぞれ「(元)軍人」「凡人」と呼び、小泉を「変人」と名指ししたことも話題となった。

▶3位 吉田茂〔2616日〕

ベスト10の3位に入った吉田茂は、神田駿河台生まれの生粋の江戸っ子。戦前は日・独・伊三国同盟に反対し、日米開戦阻止に動いた親英米派の外交官で、陸軍主導体制に逆らい、憲兵隊に逮捕された経験もある。

在職2616日のうち半分超の1353日は、第3次吉田内閣(昭和24[1949]年2月~昭和27[1952]年10月)の期間にあたり、アメリカの占領政策の総仕上げとして、冷戦下の反共政策と連動、緊急財政再建による戦後復興に尽力した。

▶2位 佐藤栄作〔2798日〕

在職2位の佐藤栄作は、7位の岸信介の実の弟。姓が違うのは、兄の岸信介が岸家の婿養子に入ったからだ。

ノーベル平和賞の裏で交わされていた「密約」

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