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動けない部下や子どもが自走するための接し方 知らぬ間にチャレンジ精神を奪ってしまっている

東洋経済オンライン / 2025年1月6日 10時0分

「行動目標」とは、結果を出すために必要な「具体的行動」にポイントを置いた目標のことです(写真:kikuo/PIXTA)

なかなか行動を始めない部下や子どもに、イライラすることはありませんか?「早くやりなさい!」と叱りたくなりますが、上司や親が声のかけ方・寄り添い方を変えると、自ら進めるようになるかもしれません。相手を前向きな気持ちにできる3つのポイントを、『感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ』より抜粋して紹介します。

まずは「できていること」に目を向ける

「なんでもっと積極的に行動できないのか。失敗を恐れず何事にも挑戦してほしい」

そんな思いを部下や後輩、わが子に対して抱いたことはありませんか。私自身も、とくに息子たちに対して、ヤキモキしたことが何度もあります。実は、その原因をつくっているのはその上司や親だったりするのをご存じでしょうか。

たとえば、はじめてプレゼンの仕切りを任せた部下が、場を盛り上げようとユーチューブを使ってBGMを流したところ、途中で広告の音声が流れてしまった……。あなたなら部下にどんな声をかけますか?

こんなとき、「なんで広告が流れたんだ!」とか、「こんなことでは、今後プレゼンを任せられないよ」と、頭ごなしに叱るとどうなるでしょうか。

相手は「みんなに迷惑をかけてしまった……」「次は、絶対にミスできない」「余計なことはしないでおこう」と委縮して、今後何かいいアイデアが浮かんでもそれを行動に移せなくなってしまいます。失敗を恐れ、指示された以外のことができなくなってしまうのです。これが、上司や親が、部下や子どもの積極性、チャレンジ精神を奪う典型例です。

では、どのように対応すればいいのでしょうか。こんなときは、「想定外のことが起きると、動揺して話を止めてしまう人が多いけれど、練習通り平然と進行していて素晴らしかった」などと、まずは「できていること」を指摘します。

すると、部下は「プレゼン中にミスをしてしまったけれど、ミスに負けずに最後までプレゼンできてよかった。次回はよりよいプレゼンができるよう工夫しよう」と前向きな気持ちになるはずです。この「前向きな気持ち」が、次の行動や積極性につながるのです。

ここまで読んで、「できていることを指摘するだけだとミスについて注意できず、上長としての役割を放棄しているようなものなのでは?」と疑問に思った方もいることでしょう。

「ミスを指摘しないでください」と言っているわけではありません。指摘する「順番」を意識してくださいということです。つまり、「できていること」を指摘したあとに、「できていないこと」、つまり課題について指摘すればいいわけです。

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