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中居正広CM削除「ソフトバンクの判断」が正しい訳 「示談してたのに…」は企業には一切関係ない

東洋経済オンライン / 2025年1月8日 8時40分

私は以前、東洋経済オンラインに「フワちゃんCM削除『Googleの判断』が妥当な理由 『やす子が許せば問題ない』とは企業は考えない」という記事を寄稿した。

一流女性芸能人が、おなじく一流女性芸能人にSNS(X)で暴言を吐いたことで炎上し、出演していたGoogleのCMが削除されたことについてのコラムだ。

Googleは企業行動規範に「Don't Be Evil」(邪悪になるな)と掲げていた。そしてAlphabetからは「Do the Right Thing」(正しいことをやろう)としている。

つまり、◯んでください、といった内容を投稿する行為と人物は邪悪であり、正しいことでもないと判断したのだろう……とこのコラムでは述べているのだが、ソフトバンクもGoogleと同様に、国際的に事業を行っている企業である。

そして、そもそも論であるが、企業は株主のものだ。

もし一流芸能人が人権ポリシーに反した発言をして、それに対して「その程度はいいんじゃないか」という擁護のコメントが出たとしても、その発言は世界中を飛び回り、企業の収益を毀損する可能性が高い。

そのとき、倫理的というより、単純にビジネスの論理として、発言主のタレントを排除する方向になるだろう。「その程度はいいんじゃないか」という擁護をする人は、収益の保証もしてくれないし、株主からの訴訟時にも守ってくれない。

だから結局は、企業の判断が尊重されるべきだ。この意味で企業がCMを削除した判断は、いい選択だったと外野は判断するしかないし、もちろん出演する側のタレントが、とやかく言えることでもない。

これからのCMタレントのあり方

先日、芸能関係者と話していたら、もう諦めたかのように「全員がクリーンであるべきだから、企業はおそらくAIキャラクターと契約したほうがいいね」と言っていた。

これは半分冗談だ。しかし、これから漂白された世界では、テレビやCMに出演するのは、ほんとうに生きている過程でクリーンだった方になっていくだろう。

それにAIキャラクターを使ったら、スキャンダルがないばかりか、ハラスメントの事件もない。現場で「疲れた」といわない。移動費や待ち部屋などのコストもかからない。CM撮影場所で「こんなセリフ言いたくありません」と苦情もいわない。事務所からのストップもかからない。年をとらないので表情も変わらない。費用も抑えられる。またマルチ言語にも対応できる。

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