「まるで陣痛のよう」40代女性を襲った腹痛の正体 20代から婦人科系の病に悩まされていたという
東洋経済オンライン / 2025年1月12日 9時40分
20代からさまざまな婦人科系の病気に悩まされてきた女性(45歳)。最初に患ったのは子宮内膜症で、2人の子どもを出産後に発症したのが、月経前症候群だった。
いずれも幾多の試練を乗り越え「うまく付き合っている状態」だったが、再び彼女に試練が襲いかかる――。
“チョコちゃん”暴れないで
「“チョコちゃん”しばらくは暴れないで、落ち着いていてね!」
【写真で見る】腎盂腎炎になった女性が証言。「尿検査で自分の尿を見たら、こんな色になっていた」
と、自身のお腹に話しかけているのは、浜田かおりさん(仮名)。中学生と小学生の2人の子どもの母親で、夫と4人暮らしをしている。
チョコちゃんとは、かおりさんが患っている子宮内膜症の一種、チョコレート嚢胞(のうほう)のことだ。
チョコレート嚢胞は、本来は子宮の内側にある子宮内膜が卵巣で増えてしまうことで起きる。卵巣のなかに古い血液がチョコレートのような状態でたまっていくことから、こう呼ばれている。
本連載では、「『これくらいの症状ならば大丈夫』と思っていたら、実は大変だった」という病気の体験談を募集しています(プライバシーには配慮いたします)。取材にご協力いただける方は、こちらのフォームからご応募ください。
左側の卵巣にチョコレート嚢胞が見つかったのは、20代の頃。
チョコレート嚢胞が大きくなると、子宮とつながっている部分がねじれて「卵巣捻転(ねんてん)」を起こしたり、嚢胞が破裂したりする。そうなると一大事で、緊急手術が必要になることがある。そのため、かおりさんは、かかりつけの産婦人科で、超音波検査やMRI検査を受けながら経過観察を続けていた。
「緊急手術を回避するため、危ないサイズになる前に手術したほうがいいといわれていましたが、出産後もとくに問題はなかった」(かおりさん)
“チョコちゃん”はいるが、おとなしいままでいてくれる。長年患っている子宮内膜症による生理痛は、黄体ホルモンの治療やレーザー治療で落ち着いた。出産後に悩まされた月経困難症による生理前のイライラは、まだ出てしまうものの、家族はちゃんと理解してくれている――。
「快適な日々が戻ってきました。婦人科での経過観察も半年に1回ほどになり、普段は病気のことを忘れているほどでした」(かおりさん)
早めに手術をしましょう!
そんなある日のことだった。
婦人科で検査を終えたかおりさんは、主治医にいきなりこう告げられ、頭の中が真っ白になった。
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