29歳のライフ&アートが詰まった「6畳の秘密基地」 小さな部屋から始まる「冒険」は"境界"を超えて
東洋経済オンライン / 2025年1月14日 7時50分
ひとり暮らしの部屋には、住人の生き方が色濃く映し出されている。「この人はなぜこの住まいを選び、どんな思いでインテリアを整えたのだろう」そんな問いから住人の人となりを探るのが、この連載『だから、ひとり暮らし』だ。今日ご紹介するのは、デザイナー兼アーティストとして活躍するChaNkRoさん。
6畳の部屋をDIYし「多機能シェルター」に
29歳のChaNkRoさんは26歳のとき、貯金を元手にし、若者に人気がある世田谷区のエリアにアトリエ兼住居を構えた。家賃は6万4000円で、広さは16.5㎡。トイレやキッチンなどを除くと居住空間は6畳ほどしかない。
【写真】6畳の部屋をDIY。ChaNkRoさんの暮らしぶりを写真で。
ロフトや備え付け収納などもないシンプルな間取りで、訪れてみるとかなりコンパクトに感じた。彼女はこの部屋で仕事・生活・アーティスト活動のすべてを行っている。
6畳の空間にデスクやベッド、クローゼット、冷蔵庫や仕事用の業務用コピー機、そして彼女の作品をはじめとする絵や写真、コレクションした玩具などが所狭しとディスプレイされている。
部屋に入ると、そこはまるで"秘密基地"のようだ。
本連載では、ひとり暮らしの様子について取材・撮影にご協力いただける方を募集しています(首都圏近郊に限ります。また仮名での掲載、顔写真撮影なしでも可能で、プライバシーには配慮いたします)。ご協力いただける方はこちらのフォームからご応募ください。
「部屋に置くものや配置は、事前に図面を描くなど吟味しています。飾っている玩具やアートのテイストは自分の趣味を突き詰めたものなので、この部屋自体が自分の脳内のような感じです。イメージソースは『ブレードランナー』や『キャスパー』の80年代、90年代のレトロなSF観。
私はこの部屋ですべてを行っているので、必要なものだけでなく好きなものを詰め込んだ、機能的で居心地の良いシェルターのような空間を作りたかったんです」(ChaNkRoさん 以下の発言すべて)
父との共同作業から生まれた部屋
「シェルター」とは、避難所や保護施設を意味する。秘密基地のようなこの部屋は、彼女の何を守っているのだろうか。
「家族とは仲が良いのですが、私は自分のアイデアを育てるための、24時間自分だけの空間が欲しくって。働きながらお金を貯めて、ひとり暮らしをする機会をうかがっていました」
部屋はDIYで壁材を貼ったり、鉄板を貼ったりして防音性や機能性を高めた。
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