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ジャガーのユニークな「もうひとつのビジネス」 伝説的な車両を後世に残すクラシックワークス

東洋経済オンライン / 2025年1月15日 10時0分

ジャガー・ランドローバー・クラシックワークスのウェブサイトで販売されているジャガーEタイプを見ると、「オリジナルの状態をかなりよく保っている」という5.3リッターV型12気筒エンジン搭載の1971年型クーペが、8万9950ポンド(1ポンド195円=約1750万円)で、徹底的にオリジナルの状態を保つためにレストレーションが施された1961年型3.8リッター直列6気筒ロードスターが44万9950ポンド(同・約8770万円)というぐあい。

2024年11月にコベントリーを訪れたとき、ジャガー・ランドローバー・クラシックワークスは、レストアしたEタイプを試乗用に私に用意してくれていた。1965年型のフィクストヘッドクーペで、エンジンは4.2リッター直列6気筒。

かつての記憶と全然違う!

Eタイプをドライブするのは、実に久しぶりだった。記憶の中では、やわらかめの設定のサスペンションと、少し頼りない印象のステアリング(それが逆に“味”でもある)を持っていた……はずだが、全然違っていた。

一言でいうと、ビシっとしている。まさにいま乗っても、まったく違和感がない。なによりの驚きは、ギアボックスだ。ギアノブに5速まで数字が刻んである。私の記憶では、オリジナルのEタイプは4段マニュアルだったはず。

走り出して、また驚いた。ギアがスムーズに1速に入るのだ。2速を経由してから1速に、というのが、私の身体が覚えている操作方法だったが、そんな必要はない。すっと1速に入る。

さらに、シフトダウンするときも、ダブルクラッチを踏まなくてよい。かつては、ギアをスムーズに入れるために、クラッチペダルを踏んで(クラッチを切って)ギアをニュートラルポジションに入れてクラッチを離し、もういちどクラッチを切って下のポジションに入れたものだ。その必要もない。さっとシフトダウンできる。

聞けば、私が運転した車両は、ジャガー・ランドローバー・クラシックワークスが用意している5段のフルシンクロタイプの変速機に換装されているとのこと。4235ccの直列6気筒エンジンが発生する、265馬力のパワーをしっかり味わえる感じだ。

足まわりも、担当のニコラス・ウィルスン氏(Head Of Commercial, Classic JLR)によると、ブレーキシステムとサスペンションのダンパーを交換しているそうだ。

おかげで車両の動きはビシっとしていて、ステアリングは適度にクイック。路面からの情報もしっかり感じられる。ストッピングパワーもあるので、安心感も高い。

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