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3年休職を認めた会社に感謝しても転職する理由 白血病からの復職後も続く仕事と育児の両立

東洋経済オンライン / 2025年1月15日 11時0分

彼らと時間を過ごすことで、ライフスタイル・価値観の違いを目の当たりにし、さらにサステナビリティ精神が基礎にある日常とはどんなものであるかを感じることができた。この旅行を通じて、自分の日本での生活がノーマルでもパーフェクトではないことを実感した。

例えばヨーロッパの都市では、出かけたら歩きや自転車利用が基本。生活の中での運動量が著しく少ない日頃の生活に「東京はいたるところにエスカレーター等があり、便利すぎるのかもしれない」と感じるようになった。帰国後夕方からウォーキングをするようになり、運動量を増やす努力をした。

また、この旅行のお陰で新しい世界・環境に身を投じることに対する勇気やポジティブな気持ちをもつようになった。

居心地がよい会社から飛び出す勇気

と同時に、あらためて今の生活に対する疑問をもつようになった。自分が活躍できる環境とはどういったところなのか? 好奇心をもって、もっとアクティブに動ける自分になれるのはどのような場所なのか?

自分の生活や将来について考え始めた頃、復職後取り組んできたテーマの1つである、インパクトマネジメント(社会・環境に与えるインパクトの向上を目指すこと)の分野でのポジションに関する提案をある組織から受けた。そして数カ月かけてその組織の方々とコミュニケーションを取らせていただき転職を決めた。

転職の一番の理由は、一緒に働く「人」。今までも素晴らしい同僚に恵まれてきたと自負しているが、新たな組織では、今の環境ではなかなか出会わないような職種・価値観をもっている人たちと働けることがわかった。新しい出会いを考えると、私もとてもワクワクしてくる。

また、キャリアカウンセリングで性格診断をしたところ、自分の性格タイプが「提唱者」であることがわかった。このタイプの特徴として、黎明期のテーマに関心をもつことがあげられており、ベンチャースピリットをもてる環境で新たな分野を開拓できるポジションが自分にフィットしているのではないかと感じた。

さらに、ある先輩の退職時スピーチで、「今の会社は抜群によい人が集まる会社で、居心地よいと思う。だけど、自分の成長のためにはそこから飛び出すことも必要だ」という言葉をくださり、私の背中を押した。

インパクト投資やインパクトマネジメントの分野でのネットワークは、白血病発症直前の社外ヒアリングがきっかけで構築した。私の闘病を見守っていてくれた方が復職時に連絡をくださり、復職後もこのテーマの活動を展開するようになったのだった。

休職期間が生み出したものとは何か?

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