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松屋が「本気のガチ中華」で投入した商品の"正体" 「中華一番」の作者も唸る「水煮牛肉」の実力

東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時40分

なお、辛さから逃れようと味噌汁を飲むと逆に味噌汁の温かさが口内の痛みを増幅させるので注意が必要だ。

辛さを和らげたいならお冷一択。給水機の近くの席に座る作戦は正解だった。生卵はごはんにかけて食べたが、これもまろやかになって辛さが少しやわらいだ。

世界のマニアック料理が得意な松屋、満を持して「ガチ中華」を投入

「水煮牛肉」とは、日本ではあまり知られていないがもともと中国・四川の伝統料理。食べた人からは、「これは『ガチ中華』だ」という声も聞かれる。

ガチ中華とは、日本人好みにアレンジされた中華料理ではなく本場中国のマニアックな郷土料理や伝統料理を再現した“ガチ”な中華のこと。この言葉は2021年頃から聞かれるようになり、2022年にはユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされた。

ジョージアの伝統料理「シュクメルリ」を筆頭に、世界各国のマニアックな料理を期間限定メニューとして打ち出してきた松屋。

2025年早々、満を持してガチ中華を投入すると多くのメディアが取り上げ、冒頭の「中華一番」作者・小川氏のような中華料理の有識者もSNSで話題にするほどに。話題づくりとしては大成功を収めた。

今回の「水煮牛肉」以外にも、松屋はたびたび世界各国のマニアックな料理を期間限定メニューとして発売している。

「シュクメルリ」を筆頭に、ペルーの「ロモサルタード」やマレーシアの「ルンダン」、セネガルの「マフェ」など。「シュクメルリ」は松屋の代表作となったが、各品、話題の大小はものによってまちまちだ。

そんな中、「水煮牛肉」がここまで話題になった要因はなんだろうか。

「激辛」と「中華」、2つの強いフックが話題を引き寄せた

「水煮牛肉」が話題になったのは、「激辛」と「中華」、強いフックをもつキーワードが2つ掛け合わさったことが要因だろう。

まずは「激辛」について。世の中には激辛料理に目がないマニアが存在する。辛さの耐性には個人差があり全く受け付けない人もいる一方、好き好んで辛さを追い求める人たちも。そうしたコアなファンに支えられる激辛の食品や飲食店は多数ある。

そもそも「激辛」という言葉が登場したのは1980年代半ばだ。そこから現在に至るまで、激辛ブームはスタイルを変えながら幾度となく起こっている。

最初のブームは、1984年に湖池屋が発売したスナック菓子「カラムーチョ」が火付けとなり、辛さをウリにした菓子や即席ラーメンが次々に登場したこと。そこから1990年代に入ると、タイやベトナムなどのエスニック料理が流行り、そこに由来する激辛ブームが発生。

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