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「中居氏とフジ」世界が厳しい目を向ける2つの点 日本国内の話題をなぜ各国が報じているのか

東洋経済オンライン / 2025年1月17日 20時50分

つまり、「日本におけるビジネスシーンの中でもエンターテインメント業界の人権侵害は、特に世界から厳しい目で見られている」ということ。それだけジャニー喜多川氏の性加害問題は深刻な事態だっただけに、同事務所に所属していた中居さんの女性トラブルと関連付けられるのは当然でしょう。

今回、中居さんの女性トラブルが報じられる際、「かつてSMAPという国民的グループに所属していた」ことだけでなく、「長年にわたる性加害が発覚したジャニー喜多川氏が率いるジャニーズ事務所の所属だった」ことも伝えられているようです。

さらに中居さんは2020年の独立会見でジャニー喜多川氏の骨を入れた小瓶を持参していたことなど、結び付きの強さをあげる記事やコメントも少なくありません。利害関係のない海外メディアや海外の人々にとっては、一連の騒動としてみなすほうが自然という見方もあるのでしょう。

2023年9月7日に行われたジャニーズ事務所の記者会見では、藤島ジュリー景子社長(当時)が「私が親族であっても(ジャニー氏に)物を申せなかったのが、弊社のいびつなところだったと思います」「もちろん反省しておりますが、当時は何もできなかった」などと語るシーンがありました。

当時、世間の人々はジュリー氏が性加害やメディアへの圧力を知りながら放置していたことを知って批判しましたが、「今回の中居さんと関係者との図式もそれに似ているのではないか」とみなされてもおかしくないように見えます。

また、中居さんの女性トラブルはダルトンの厳しい指摘やフランスなどでの報道がきっかけで事態が大きく動きましたが、これもジャニー喜多川氏のケースと似ていました。

ジャニー氏の性加害問題が採り上げられたきっかけは、イギリスの公共放送「BBC」のドキュメンタリー。「海外からの圧力を受ける形で事態が動き出す」というケースが繰り返されたことも、一連の流れとみなされても仕方がない感がありそうです。

“オールドメディア批判”が騒動に拍車

世界から懐疑的な目を向けられている2つ目の“厳しい流れ”は、“オールドメディア批判”。

このところ、主にテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4媒体を旧来から存在する報道機関とみなし、「オールドメディア」と揶揄するネット記事が乱発され、SNSのコメントもにぎわうという状況が続いていました。

ただ4媒体には「オールドメディア」と揶揄されてしまう理由があり、中でもジャニーズ事務所への忖度や選挙にかかわる偏向報道などが疑問視されたのは記憶に新しいところ。特にテレビは事の大小を問わず、番組制作でのミス、社員の不祥事などがあるたびに、オールドメディアの象徴的な存在として批判を受けてきました。

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