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革靴の手入れ「プロお任せorセルフ」選択の最適解 注目集めるシューシャイナー、ケア用品も充実

東洋経済オンライン / 2025年1月18日 8時0分

近年、路上での営業活動は新規許可が下りない事情もあり、シューシャイナーは主に2つの形態に進化しました。

まずは、顧客とカウンター越しに話をしながらその場で磨く、あるいは革靴を預かってケアをする店舗形態。もう1つが、店舗を持たず、顧客の要望をSNSのチャットやDM等でヒアリングしたうえで、革靴を宅配便で送ってもらったり自ら顧客の元に受け取りに行ったりしてケアを行う形態です。

どちらの形態も、個人宅や会社に出向いてまとまった足数を磨いたり、百貨店や地域のイベントに積極的に参加したりして、ファンを集めています。中には政財界の超大物を顧客に持つシューシャイナーも。

インポートの革靴の名店がひしめく東京の南青山・骨董通りにある「Brift H(ブリフト アッシュ)」は、店舗形態のパイオニア。まるでバーテンダーのように職人がカウンター越しに顧客と対面で靴を磨くスタイルは、同店が元祖です。

創業者の長谷川裕也氏は、2004年に東京駅近辺の路上で靴磨きを始め、その奥深さに魅了されたそうです。世界の足元に革命を起こそうと同店を2008年にオープンし、2017年の第1回世界靴磨き選手権大会では優勝を飾りました。同僚の新井田隆氏も、世界大会以上に優勝が難しい日本の靴磨き大会「SHOESHINE GRAND PRIX」(2024年までの名称は「靴磨き選手権大会」)で2連覇を飾るなど、同店はサービス面・技術面共に、世界の靴磨き店のフロントランナーであり続けています。

群馬県前橋市の「クツビガク」のように、地方都市の店舗も元気です。店主の木嶋友和氏はもともと住宅関連のビジネスマンでしたが、仕事で履く革靴とそのメンテナンスに心を奪われ、靴磨き職人に転身した経歴の持ち主。

県内外のイベント参加など、越境ビジネスにも積極的です。独自のメソッド、そして陽気で話し好きな木嶋氏の性格も相まって全国的にファンが多く、彼が出る靴磨きイベントはつねに大盛況。県外から前橋市の店舗にわざわざ訪れるファンもいます。

店舗を持たない靴磨き職人の筆頭が、京都・宇治市にある「MA靴磨きin宇治」。代表の赤塚誠氏は高級腕時計の外商からこの世界に飛び込み、前述のBrift Hで修行していた方です。

コロナ禍で顧客ニーズの変化に触れた経験から、地元・宇治市での独立の際には無店舗のスタイルを採用。自宅や職場に出向く「出前形式」や「宅配形式」のほか、カフェなどでの受け取りも対応しています。

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