革靴の手入れ「プロお任せorセルフ」選択の最適解 注目集めるシューシャイナー、ケア用品も充実
東洋経済オンライン / 2025年1月18日 8時0分
探求が楽しい「大人の趣味」に昇華
もちろん、靴磨きはプロの専売特許ではありません。サステナブルな意識からセルフケアを選ぶ人や、無心に革靴を磨くことで日頃のストレスを発散している人も多いです。ここ10年で革靴のケアアイテムが一気に多様化したことも手伝い、靴磨きが「大人の趣味」へと昇華した感もあります。さまざまなケアアイテムを入手し、ベストレシピを探求する沼にハマる人が増えているのです。
ケア自体は難しくはないので、「基本のキ」はぜひ知っておきましょう。カビを落としたり、鏡のようにキラっと光らせたりなどの高度なケアは専門家にお任せするのが無難ですが、最低限のお手入れを習慣にしておくだけで、革靴の寿命は確実に延ばせます。
押さえるべき主軸アイテムは、汚れ落としの「液体クリーナー」と、栄養を入れる乳化性の「靴クリーム」の2つです。これまで多くの商品を愛用しましたが、中でも初心者にお勧めの液体クリーナーは、例えばサフィールの「クリーニングローション」。
汚れはしっかり落としながら、以前塗布した靴クリームの油分や蝋を余剰な分だけ除去してしっとり仕上がるのが特徴で、この後の靴クリームによる栄養補給がより早く確実に行えます。
靴クリームは、とくに色付きのものは栄誉補給だけでなく傷や擦れによる色落ちをカバーするのに欠かせません。日本最古のシューケア用品メーカーであるライオン靴クリーム本舗の「エクセレントクリーム ミニ」は、椿油の配合でベタツキが少なく浸透性も抜群。顔料ではなく染料ベースなので自然な色味に仕上がります。
汎用性で言うと「自然から作った革用ジェル」もお勧め。北海道で駆除されたエゾジカの油をメインに自然由来の成分で構成されているので革に穏やかに作用します。革靴の色を問わず、革小物やバッグのお手入れにも使えます。
さて、肝心のメンテナンスですが、肌や頭皮のケアと同じで、定期的に汚れを落として適度な栄養を切らさないのがポイントです。
まずは、日頃のケア。帰宅後、毛先の柔らかな馬毛ブラシで埃を落とします。シワも回復するのでシューキーパーを入れてお手入れしましょう。
次は、雨や泥で汚れない限りは月に1度、もしくは革靴を約80時間履いたら行いたい、本格的なケアの手順です。
①布に液体クリーナーを取って靴全体を拭き、細かな汚れや古い靴クリームを落とします。布の面を都度入れ替え、つねにきれいな面で、革にダメージを与えないよう軽く拭き取るのがポイント。
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