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「中居氏騒動」フジ社員に伝えたい"企業防衛"論理 「もし会社が消滅するかもしれない」事案起きたら

東洋経済オンライン / 2025年1月18日 17時30分

(写真:ブルームバーグ)

経営コンサルタントの経験から断言させていただくと大企業の闇というものは現実に存在します。それはテレビドラマの中だけの話ではありません。そして社会問題として表面化する事件は、全体から見れば氷山の一角です。

【写真】中居氏の問題を受けて記者会見するフジテレビ港社長の表情

フジテレビが一連の中居正広さんのトラブル事案に関連して揺れています。組織として関わっていないことを強調してきたのですが、株価は文春砲がさく裂する前の高値1894円から急落し、一時1600円を割っています。

それで頭に来たのがフジ・メディア・ホールディングスの大株主であるアメリカのファンドです。組織として関係していないことについての説明が不十分だったからこうなったわけで、至急、第三者委員会を立ち上げて報告を上げるべきだと経営陣を突き上げたのです。

本当の意味で「会社の危機」が訪れたら…

フジテレビの対応には客観的に見て明らかな矛盾があります。早々に「当該社員は会の設定を含め一切関与していない」という声明を出したトーンが後から変わったことはその一例です。報道によると、港浩一社長は社員に向けて「社長として全力で皆さんを守ります」とメールで宣言していますが、守れなかった被害者が元社員かどうかは公表していません。

ではこの事案は、外部の目で徹底的に解明されるべきなのでしょうか? 調査の結果、何も問題がない場合と、ひとりの悪い社員が悪事を働いていたことがわかった場合はさておき、闇がもっと深い場合は?

この記事では大企業の不祥事入門という形で、本当の意味での会社の危機が訪れた場合にどうなるのが一番いいのかを論じてみたいと思います。

一般論ですが大企業経営を揺るがす不祥事が発覚することが年に何回かあります。東芝で不正会計が発覚したとか、三菱ふそうで組織的なリコール隠しが発覚したとか、そのような事例が過去に起きています。

不祥事入門という視点では、そのような場合、次のような展開が好ましいとされます。つまり、

1. 事件を公表して謝罪
2. 責任をとってトップが辞任ないしは減俸
3. 関係者を処分し二度と同じことが起きない対策を打つ

の3点セットです。

この対応が好ましい重要なポイントは2つあり、ひとつは対策が打たれることで社員も株主もこの事件は「これで終わりになる」という安心が与えられること。そしてもうひとつが、関係した人が処罰されて組織からいなくなることです。

投資ファンドがフジテレビに要求した狙い

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