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会計士が指南「なぜか赤字になる会社」の根本原因 数字に強い社長が必ず学んでいる学問は?

東洋経済オンライン / 2025年1月19日 11時0分

簿記についてまったく理解していないと、決算書を見たところで問題の本質に気づくことができず、正しい経営判断ができなくなる可能性もあります(写真:Ushico/PIXTA)

日本の約7割の企業が赤字経営といわれるなか、公認会計士・税理士である市ノ澤翔氏は「経営者は簿記を学べば倒産リスクを下げられる」と言います。数字の知識がないことだけで、売上が億を超えていようと、会社は倒産してしまうことも。

「売上を上げる技術」と「お金を残す技術」は別物。数多くの中小企業・個人事業主の資金繰りを改善させてきたプロフェッショナルが、簿記の大切さと資金繰りを悪くしている10の原因と解決策を解説します。(本稿は『頭がいい社長は“会社のお金”のココしか見ない 90日で手残りを増やす「武器としての簿記」』を抜粋したものです)

経営の「動き」は簿記でわかる

一体、どうしたら数字に強い経営者になれるのか。その究極の答えは「簿記」を学ぶことです。

お金を集めてきて、それを運用して、利益を生み出していく、というのが企業経営です。

その過程で、何がどれだけ増えて、利益がどれだけ上がったか(または損したか)、何がどれだけ減って、利益がどれだけ上がったか(または損したか)、結果として、いま会社の財産はどれだけあるのか、といった数字の動きを把握することは、経営するうえで、かなり重要です。

そうした動きを1つひとつ記録するのが簿記であり、経営に関係するすべての数字が最終的に決算書としてまとめられます。

したがって、簿記の仕訳がわかる程度には知識をもっていたほうが、決算書を見たときにも、その内容がイメージしやすくなるのです。

逆にいえば、簿記についてまったく理解していないと、決算書を見たところで問題の本質に気づくことができず、正しい経営判断ができなくなる可能性もあります。経営を続けていく限り、簿記と無縁ではいられないのです。

簿記がわかると、倒産の可能性が下がる!?

日本企業の約7割、つまり大多数は赤字という状態ですが、その大きな原因の1つは、経営者が簿記のしくみや会社の数字を理解していないことにあります。

赤字ということは、1年間会社が活動した結果、損をした、つまりお金が減ってしまったということです。

残り3割の黒字企業でも、一生懸命に会社を回しているのに、なぜかいつもお金が足りない、何か起きたら仕入代金が支払えなくなる、そんな状態になっている企業がたくさんあります。

企業経営とは、売上さえつくっていればよいという、カンタンなものではありません。

売上が億を超えていようと、数字の知識がないことだけで会社は倒産してしまうので、簿記や財務の知識は必ずもっておくようにしましょう。

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