睡眠研究でみる「眠りの質」良い人・悪い人の特徴 「よく寝た」と思っても熟睡できていないことも
東洋経済オンライン / 2025年1月19日 12時0分
柳沢氏は、睡眠の質に関しては、“こうすればよく眠れます”という加点法ではなく、“これをすれば眠りが悪くなる”ことをやめる減点法で考えたほうがいいと話す。
以下が快眠に向けた正しい理解と、減点法につながる行動だ。
①眠くもないのに床に入るのをやめる
金科玉条のように自分は何時間寝なくてはいけないと決めつけ、床に入る人がいる。それで眠れればいいが、まんじりともせず、うつうつとして眼だけを閉じることを繰り返すと、さらに眠れなくなる。
これは心理学的な条件づけで、寝床や寝室が眠れない場所だということを体が覚えてしまうからだ。床に入るのは眠くなってからにし、それまでは自分にとってリラックスできて眠くなるようなルーティン、いわゆる“睡眠儀式”をするといい。
②室内の照明を明るくするのをやめる
午後8~9時以降は、リビングやダイニングの明かりを落とす。夜の強い光には、メラトニンを抑制する作用がある。何より光には覚醒作用がある。
照明の明るさは100ルクス未満がおすすめ。100ルクスとは暗い夜道の街灯の真下の手元くらいの明るさ。少しうす暗い感じだが、目が慣れれば本も読めて食事をするにも十分である。
③携帯・スマホは禁止しなくてもOK
スマホを全面禁止する必要はない。ただ、ゲームやチャット、ショート動画など、操作を要求されるものはダメで、これを見ると自分は眠くなるとわかっている、一方通行のコンテンツを見る。
ちなみに柳沢氏は、「つまらない(笑)論文を、PDFにダウンロードして読むこと」で眠りを誘うという。「だいたい、最初のパラグラフで寝てしまう。難しい授業を聞いていると眠くなるのと同じですね」。
君塚 靖:えむでぶ倶楽部ニュース編集部 記者
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