1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

50代からうまくいく人が見据える「副業の考え方」 アルバイトやギグワークがすすめられない理由

東洋経済オンライン / 2025年1月21日 16時30分

今は国も副業を推奨する時代。だからといって、50代で体力勝負の副業は命取りです(写真:kouta/PIXTA)

仕事のこと、お金のこと、親のこと、子どものこと……。

50代の悩みはどれも切実です。体力や気力だって低下します。しかし、50代にはこれまで長年培ってきた知識や経験、スキルがあります。それらを駆使する方向にうまく「シフトチェンジ」すれば、まだまだ戦えます。輝けます。

『週末起業』の著者、藤井孝一氏は「自分がこれまでやってきたこと、身につけたことを過小評価すべきではない」と言います。リアルな50代の現状をふまえ、第二のキャリア、人生を充実させるための「シフトチェンジ戦略」について、新刊『50代がうまくいく人の戦略書』をもとに、3回にわたり紹介します(今回は3回目)。

時間と体力を切り売りする副業はNG

私が『週末起業』を書いた2000年代前半は、副業という概念はあったものの、実践する人はまだ多くいませんでした。

「週末起業をしたいけど、会社の就業規則で副業が禁止されている」

「やりたくても会社にバレるのが怖くて、どうしても一歩を踏み出せない」

当時はそんな話をさんざん聞きました。

しかし、今は国も副業を推奨する時代です。厚生労働省が定めた「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、企業の対応の基本的な考え方として「原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である」とうたっています。

2018年に改訂されたモデル就業規則でも、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定を削除し、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」という条項を盛り込んでいます。

ただ、安易に副業のムーブメントに乗り、コンビニや飲食店の店員、ビル清掃などの時給払いのアルバイトをはじめたり、ウーバーイーツ配達員などに代表されるギグワーク(企業との雇用契約を結ばない、単発・短時間の働き方)に取り組んだりするのは、反対です。

アルバイトやギグワークをすれば、収入の足しにはなります。月数万円でも稼いで再雇用の収入減や年金生活の不安に備えたいという気持ちはわかります。

だからといって、50代で体力勝負の仕事をするのは無謀です。アルバイトで疲れ果て、本業の仕事に支障が出たら本末転倒です。体力のある若者でさえ、ギグワークで疲弊しているという話を聞くくらいなのです。

副業は「目的」ではなく「手段」である

私は、アルバイトやギグワークを否定しているわけではありません。アルバイトやギグワークで経験を積み、自分が本当にやりたいことにつなげるのだったら、やってみる価値はあります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください