国民・玉木氏が「ネットどぶ板」徹底してきた事情 「ポピュリズム」と「ブロードリスニング」の違い
東洋経済オンライン / 2025年1月21日 8時0分
そういった不安もある中で、国民民主党の発信はよく理性的な範囲にとどめられていると、私自身はずっと思ってきました。
極端なほうに振ろうと思えばいくらでも振れます。ただ、日本の民意を侮ってはならなくて、意外にちゃんと見られていますから、あまりに非現実的なことを言うと「そんなのできるのか?」という批判もちゃんと来るんですね。その中でわれわれも鍛えられてきたと思います。
所得税の基礎控除を上げるのって結構地味でマニアックな政策じゃないですか。でも、「103万円の壁」という言葉に乗っかってここまで広がっていって、選挙が終わった後も朝晩のニュースや昼のワイドショーで取り上げられる話題になった。
一野党が言い出した政策議論が選挙の後も続いているというのは、これまでなかったことだと思います。
――そこはおっしゃるとおり、扉を開いた面があるとは思うのですが、一方で国民に対して厳しい政策、耳障りな政策を、果たして訴えられるのでしょうか。
そういった類のもので言うと、例えば尊厳死の話を正面から扱った際には反対意見も多く、半分炎上しました。自分で納得した人生の最後、ゴールテープの切り方を決める権利は本人に認めるべきだと、YouTubeで出しただけでなく、選挙公約としてもどんと掲げました。
ちょっと言い方を間違ったところもあり、「医療費削減のために老人を殺すのか」という批判を浴びたんですが、どう考えても本人も家族も納得していない延命治療があると。それが続くことは誰にとってもよくないし、結果的に国家財政にとっても不幸なので、場合によっては必要な法律体系をつくってみてはどうかというものでした。
「玉木はブレる」と言われても
――そういう触れにくい議論も、インターネットやYouTube上で避けることなく公開することができると。
できるし、むしろ見ている人にも一緒に考えてもらいたい。今回の選挙でも思ったのは、これからのネットは自分たちがこうだと思うことだけ発信するのではなくて、あくまでインタラクティブだということです。必要なときには自分たちを変えていけばいい。
「玉木はブレる」みたいな言い方をされるときもありますが、いい意見をもらったらスタンスを変えるべきだと思っているし、自分が数少ない知識と経験で言ったことに不足があったら、修正すればいいと思っています。
――それは”ポピュリズム”とは違う?
違います。いわゆる「ブロードリスニング」というもので、幅広い意見を聞いて、自分たちの政策をブラッシュアップしていくと。国民全員がコンサルタントだと思っています。
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