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いすゞ「エルフミオ」物流業界の救世主になるか 普通免許、AT限定で乗れるトラックの必要性

東洋経済オンライン / 2025年1月22日 9時30分

いすゞ「エルフミオ」のフロントフェイス(筆者撮影)

2024年4月1日から法で定められた「自動車運転の業務」に制限が加わった。時間外労働の上限規制が2019年からの猶予期間を経て施行され、年間の上限が960時間に制限された。これが労働時間の短縮によって輸送能力が低下し、荷物が運べなくなる可能性を懸念した「物流業2024年問題」の発端となる。

【写真を見る】普通免許&AT限定でも乗れるいすゞの新型トラック「エルフミオ」の内外装をチェックする(14枚)

物流業界では、現職ドライバーの高齢化も進行する。肉体的にきつく、運転業務などの精神的な疲労度合いも高いが、給与水準はここ30年間、減少の一途である。こうした状況に対し事業者は、労働環境を見直して従業員の負担を軽減したり、荷主にかけ合って運賃の値上げをお願いしたりして、業界全体の課題に対し前向きに取り組んでいる。

しかし、慢性的なドライバー不足は解消されていない。その理由のひとつに、二輪や第二種、けん引などを除いて6つに区分けされる複雑な運転免許制度とも関係する。2007年から段階的に進む法改正によって、普通免許で運転できる車両(主に物流業ではトラック)が大きく制限されたからだ。

【写真】普通免許&AT限定でも乗れるいすゞの新型トラック「エルフミオ」の内外装をチェックする(14枚)

普通免許で運転できるいすゞ「エルフミオ」

2024年7月、いすゞ自動車本社(横浜)で開催された「エルフミオ商品説明会」の場で、いすゞ執行役員SVP商品統括CE開発部門VPである上田 謙さんは、「今回発売するエルフミオは、普通免許、しかもAT限定の条件があっても運転できます。つまり、だれでも乗れる小型トラックです」と伝えた。

上田さんは続けて、「1.9Lターボディーゼル+6速ATによるトルクフルな走り、スムースな加速、そしてクラストップの燃費性能によって人や積荷、環境にやさしい小型トラックです」と、運転のしやすさ、扱いやすさについて語った。

エルフミオはAT限定普通免許(GVW3.5t未満/最大積載量2.0t未満/乗車定員10人以下)で運転ができるわけだが、なぜ積載量が2.0t未満に限定される小型トラックをいすゞは発売したのか?

主な理由は次の2点
①:少子高齢化による自営運輸業者の事業継続問題への対応
②:「物流業2024年問題」によるドライバー不足問題への対応

言うまでもなく運輸・物流業は日本経済を下支えしている大切なライフラインである。途絶えさせてはならないし、人的不足によるスタックも避けなければならない。こうした課題に対していすゞは、普通免許、しかもAT限定免許で乗れる小型トラックの発売をきっかけに、運輸・物流業に従事できるであろうドライバーの裾野を増やし、社会に貢献することを目指した。

エルフミオ公道試乗インプレッション

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