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いすゞ「エルフミオ」物流業界の救世主になるか 普通免許、AT限定で乗れるトラックの必要性

東洋経済オンライン / 2025年1月22日 9時30分

しっかりと腰をおろし適正なドライビングポジション(筆者の身長は170cm/67kg)をとる。シートバックはバケット形状で肋骨を中心にやさしく包まれ心地良い。メーター中央部には7.0インチの液晶ディスプレイが配置され、左にタコメーター、右にスピードメーターが備わる。この液晶ディスプレイには燃費数値などのほか、車間距離警報などの制御内容が表示される。乗用車に近い小径のステアリングには左右対称の物理スイッチ(左がセンター画面/オーディオ類、右に車間距離警報の車間調整類)が並ぶ。

ステアリングと身体の位置関係もベストに近い。身体のほぼ中央にステアリングのセンターが重なるからだ。乗用車では当たり前の設計思想だが、エルフミオ(とエルフ)では見事にそれを達成。さらに吊り下げ式のペダル配置も適正だった。

右側からアクセル、ブレーキ、そしてフットレストと並び、アクセルペダルとフットレストは正対するステアリング中央位置からほぼ左右均等に配置されている。ここも乗用車では当たり前だが、キャブオーバー型キャビンではステアリングシャフトとブレーキペダルが干渉し、アクセルペダル側にブレーキペダルがオフセット、つまりアクセルとブレーキのペダルがいずれも右側に寄ってしまうことが多い。

厳密にはエルフミオ(エルフ)も右側に若干オフセットされているものの、競合車と比較するとオフセット量は少なく、さらに可能な限りブレーキペダルの面積を大きくしつつ、さらに両ペダルの高さや取り付け角度に差をつけ、踏み間違いを抑える設計思想を採り入れている。こうした人に寄り添うHMI(Human Machine Interface)設計思想はいすゞが得意とする分野だが、じつは現行エルフの車両計画の時点でエルフミオへの発展も考慮されていたという。改めて長期的な視野の広さに感心した。

良い意味で予想を裏切る、余裕のある発進性能

ATセレクターをDレンジに入れゆっくりアクセルペダルを踏み込む。今回は積荷の荷崩れ抑制を想定して、加速度は0.15G程度に抑えて発進する。前述のように今回の試乗は約500kgのバラストを積荷として積載した状態での走行なのでGVWは約2.6tとフルスペックBEVのSUVモデル並に重い。

最新テクノロジーが投入されたRZ4E型とはいえ排気量は1898ccだ。スペックにしても120PS(3000~3200rpm)だから期待はしていなかった。しかし、6速ATのトルクコンバーターによるステーター効果を上手く引き出し、驚くほどスムースな発進加速を見せつけた。

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