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わずか3年で3割値上げ「大戸屋ランチ」変化の実情 物価高の時代、庶民の味方は今もコスパ最強だ

東洋経済オンライン / 2025年1月22日 8時50分

大戸屋が1000円の壁を越えていける日は来るのか?(写真:Ryuji/PIXTA)

定食チェーンとして知られる大戸屋。

【画像8枚】これで930円はお得? 現在の「大戸屋ランチ」はこんな感じ

創業は1958年、「日本人の4人に1人は栄養不足、と言われていた時代」(同社のHPより)であったことから、安くて美味しく栄養満点の定食を提供することが原点だ。当時は全品50円均一だったという。国内外に400を超える店舗を展開するチェーンとなった今も、その精神は受け継がれている。

手頃な価格で庶民の味方として親しまれてきた大戸屋だが、昨今の物価高によりご多分に漏れず値上げは避けられず、商品の価格はじわじわ上がっている。現在の大戸屋のグランドメニューは930~1100円台が中心価格帯だ。

実は2000年代後半、学生時代に大戸屋でアルバイトをしていた筆者。当時の定食はおおよそ500~700円台の価格帯だったと記憶している。

それ以外にもサービスや注文システムで様々な変化が起こっており、個人的にはかなり隔世の感がある。途中で創業一族によるお家騒動やコロワイドによるTOB、バイトテロなど幾多の出来事を乗り越えてきた。

一時は業績も落ち込んだものの、直近の2025年3月期、第2四半期決算では売上は前年比11.9%増となるなど、業績は回復基調だ。ここ数十年で大戸屋に起こった変化について考察したい。

価格指標となる「大戸屋ランチ」の現在は?

大戸屋の価格指標となるのが「大戸屋ランチ定食」(以下、大戸屋ランチ)だ。

【画像8枚】これで930円はお得? 現在の「大戸屋ランチ定食」はこんな感じ

創業時から愛されているという看板メニューで、コロッケと鶏の竜田揚げを相盛りにした定食。大戸屋の中でもひときわ低価格でありながら味も量も満足できる高コスパ商品としてファンも多い。

大戸屋ランチの価格は年々値上がりをしながら現在930円。1000円の壁にタッチするまであと少し。

コロワイドによる買収から数カ月ほど経った2021年3月、それまで税込み790円だった「大戸屋ランチ」は税込み740円に引き下げ。その後、3年足らずで190円値上げとなった。

実に26%、四捨五入すると約3割の値上げだ。ちなみに、筆者がアルバイトしていた当時は598円だったので、ここ数年で一気に値上げしたことがわかる。

ということで、現在の「大戸屋ランチ」の姿を見ていこう。

今の「大戸屋ランチ」はこんな感じ

こちらが2024年12月現在、提供されている「大戸屋ランチ」。

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