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40代「夫婦関係の壁」との軽やかな向き合い方 小さな違和感やズレが積み重なり壁になる前に

東洋経済オンライン / 2025年1月23日 14時0分

他人同士が夫婦になる。子どもが生まれて家族になる。そのたびに1人から2人、2人から3人、3人から4人の関係性へと移行し、十数年後にまた2人の関係性に戻る。関係性が変化すると、一時的に不安定になるし、不安にもなります。そのたびに、石は少しずつ積み上がっていく。

特に子どもがいる家庭は、石の発生確率が、夫婦2人の時期と比べて圧倒的に多いです。出産や育児など、夫婦ともにはじめての出来事も多いし、乗り越え方も「これでいいのかな」と手探り。

「子育ての壁」を、手を取り合って一緒に乗り越えてきた夫婦と、当事者意識が大きくずれていた夫婦では、壁の厚さは確実に違いますよね。

夫婦で、石の発生にどう対峙したかは、その後の夫婦関係にも大きく響いてきます(実際、60歳前後の方からのお悩みも質問箱に飛び込んでくる)。日々細かなメンテナンスをして、壁になる前に石を取り除いておくことが大事です。

緊急ではないけれど重要なこと

理想は、「緊急でない重要なこと」にちゃんと夫婦で向き合うこと。具体的には、理想の夫婦像、家族のミッション・ビジョン・バリューの作成に取り組むこと。特にお互いの理想の夫婦像を知っておくと、今後の方向性が見えてきていいですよね。

しかし、「40歳の壁」にぶつかる年代は、「緊急だが重要ではないこと」(掃除・洗濯・買い物・料理・家計・育児・介護・健康管理・親族間の交流など、毎日の細かなタスク)が多すぎる時期です(下図)。

これらをこなしながら、「緊急で重要なこと」(子どもの病気対応や家族のスケジュール調整など)まで対応していたら、「緊急ではないが重要なこと」(理想の夫婦像、家族のミッション・ビジョン・バリュー作成など)は、ついつい後回しになりがち。じゃあ、そんな夫婦は終わっているのか?といったら、そうでもないはず。

仕事、子育て、日々の生活に追われ、オムツを替えながら、宿題を見ながら、生ゴミを捨てる生活を送りながら、現在進行形で「緊急でない重要なこと」を「今」考えて話すのがつらいのよ。それが「夫婦関係の壁」を巨大化させないために重要だとわかっていたとしても、できない。そんな夫婦も多いと思います。

それなら「今」は、石を細かく取り除き「夫婦関係の壁」の巨大化を防ぎながら、夫婦関係の方向性を見つけるための情報収集期間(モラトリアム)にしたらいいのではないでしょうか。

「こんな夫婦でありたい」と、記念日にワインでも飲みながら夫婦で話せたらいいけれど、家事・育児・仕事に翻弄されていて、そんな余裕なんてない。

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