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サムスンが日本の「キャッシュレス市場」に参入 Apple Pay、Google Payに次ぐ「第三のウォレット」

東洋経済オンライン / 2025年1月23日 11時0分

店舗の端末にGalaxyスマホをかざすだけで支払いが完了する“タッチ決済”は非常にスムーズ。一方、PayPayはSamsung Walletの画面からショートカットで既存アプリを呼び出す仕組みとなっており、ウォレットアプリ上にバーコードが直接表示されるわけではない。とはいえ、ホーム画面から一括で操作できるため、決済フローはシンプルになる。今後のアップデートによっては、ウォレット一覧画面にバーコードを表示するなど、より統合的なQR決済が実現するかもしれない。

ポイントカードも“2枚表示”で同時利用

ポイントサービスは、現時点ではVポイントとPontaへの対応がアナウンスされている。Samsung Walletならではの「2枚同時表示」機能により、ポイントカードと決済カードを同時に表示できるのが特徴だ。

ただし、今のところポイントカードのバーコード表示には対応していないため、ポイントを読み取らせる際はWebブラウザでの画面を提示する形になる。サムスンは今後、ポイント事業者との連携を強化し、直接バーコードを表示できるように働きかけているという。

FeliCa対応は? 日本特有の課題

キャッシュレス先進国としての日本には、FeliCa方式のSuicaやiD、QUICPayなど独自の決済インフラが根強く浸透している。しかし、現状Samsung Walletではこれらとは別に存在するもので、交通系ICカードやコンビニなどのFeliCa決済をSamsung Walletへ移行はできない(端末上で共存は可能)。

よって、しばらくは「FeliCa決済にはGoogle Payやおサイフケータイ」「タッチ決済やQRはSamsung Wallet」といった使い分けが続くとみられる。

Google Payも段階的に国内独自規格へ対応してきた経緯があるだけに、サムスンが今後どこまで独自にFeliCa対応を進めるのかも注目だ。

Samsung Walletの大きなアドバンテージとして挙げられるのが、Galaxy端末との深い連携性だ。アプリを探して起動する手間を省き、ロック画面やホーム画面からの“上スワイプ”だけでウォレットを呼び出せるため、頻繁に使う場面でもストレスが少ない。

また、登録してあるカードやポイントサービスが一覧で表示されるUIも直感的でわかりやすいと感じた。 セキュリティ面では、ハードウェアレベルで保護する「Samsung Knox」を搭載。決済時には必ず生体認証が要求されるなど、厳密な安全対策が施されている。Knoxは端末内に暗号化された領域を確保し、クレジットカード情報やパスワードといった機密データをしっかりと守る仕組み。

“デジタル財布”としての進化に期待

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