小倉智昭さんに同感「男性機能喪失」の寂しさ 膀胱の全摘出手術で生活の質は急改善したが…
東洋経済オンライン / 2025年1月26日 7時40分
抗がん剤の副作用なのだろうか、時折37度から38度台の高熱が出る。体もだるく、何もする気が起きない。ベッドに横たわったまま、スマホを片手に過ごす時間が増える。原稿も書けない。こういう時は静養に努めるだけである。
参加した送別会を中座
11月の下旬、仕事でお世話になった某企業の若手ビジネスマンがカンボジアに赴任することになり、渋谷で開催された送別会に参加した。だが、酒は飲めない。ビール1杯で具合悪くなってしまうので、1月からずっと控えている。
口にするのはジャスミンティーのみ。そんなスタイルにすっかり慣れてしまった。1時間ほど会食に付き合っていたが、そのうちに体がだるくなりその場にい続けるのが辛くなったので中座した。渋谷の人の多さに参ってしまったようだ。
その後も北海道で町おこしを手掛けている若手経営者とお茶を楽しむ機会があった。北海道の小さな町の漁業関係者や役場の担当者と一緒になって新たな名産品づくり、新工場建設による雇用機会確保などに取り組んでいる話を聞いて、こちらも「まだまだくたばってはいられないな」と奮起させられた。また一緒に北海道に行って、町づくりに参加したいものである。
こうして11月は比較的穏やかな日々が続いた。週に1回、通院して抗がん剤治療を受けるほかは、東洋経済オンラインに闘病記を書いたり、他媒体の原稿を書いたりといった日常が戻ってきた。ステージ4のがん患者にしては上出来の日々だろう。
そうしたなか、ふと一抹の寂しさを感じることがある。膀胱がんで亡くなったキャスターの小倉智昭さんも語っていた「男性機能の喪失」だ。膀胱全摘出時に周辺の精嚢や前立腺も摘出したからである。
手術直後は手術が無事に終わり、頻尿、血尿ともおさらばの落ち着いた日常が戻ったことで、男性機能のことなどすっかり忘れていた。数週間経過し、落ち着いた日々の中で何か物足りなさを感じた。それが男性機能喪失の現実だった。
CT撮影で異変が
そんな平穏な日々に新たな不安材料が登場した。12月上旬のことである。パドセブ投与の効果を確認するため、CT撮影を行った。判定の所見が手元にある。ポイントを列挙してみよう。
・前回CTで見られた膀胱癌に対し膀胱全摘出後、骨盤腔に明かな再発腫瘤なし
・胆のう、脾臓、副腎に異常なし。膵臓の委縮は前回と同程度。総胆管、主膵管に拡張なし
ここまでは良好だ。問題は次のくだり。
・Th1(胸)、Th3(腰)、L4椎体下縁、両側腸骨に転移性腫瘍と思われる硬化性変化がみられ前回より増悪傾向
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