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「プロ野球キャンプ」昭和と令和で全然違う実態 昔はひたすら走って「贅肉」を絞っていたが…

東洋経済オンライン / 2025年1月26日 11時30分

オリックス宮崎キャンプのブルペン(写真:2023年に筆者撮影)

2月1日が近づいてきた。プロ野球界ではこの日を「正月」という。春季キャンプが解禁になる日だからだ。

【写真でわかる】現代のプロ野球キャンプの様子

野球協約には「球団又は選手は、毎年12月1日から翌年1月31日までの期間においては、いかなる野球試合又は合同練習あるいは野球指導も行うことはできない」という条文がある。

12月と1月、選手は球団の管理を離れて「個人事業主」として行動する。毎年、年末年始にプロ野球の現役選手がテレビに数多く出演するのはこのためだ。2月1日から、プロ野球選手はユニフォームを身にまとい、チームの一員として活動を再開するのだ。

自主トレから海外武者修行へ“動き出している”選手

とはいっても、実質的にはプロ野球選手はもうとっくに始動している。多くの選手は、本拠地の練習施設や温暖な地域などで「自主トレ」を行っている。自主トレは、監督、コーチなどは指導することはできない。また選手もユニフォームを着ることはできないが、コーチやトレーナーと一緒に決めたメニューを消化することも多い。

また近年は、オフシーズンに台湾やオーストラリア、中米などで行われる「ウィンターリーグ」に「武者修行」に行く選手も多い。この際にはユニフォームを着るケースもあるが、コミッショナーの「特例」で認められている。

とはいえ、2月1日がプロ野球にとって「正月」であるのは変わりがない。選手、監督、コーチ、トレーナー、スタッフなどチームの全員が顔を合わせ、チームとして動き出す日だからだ。

筆者はここ十数年、プロ野球の春季キャンプの取材を続けている。日本国内のキャンプ地は、一、二軍含めてほぼすべて回っている。読者各位に向けて、「プロ野球春季キャンプの歩き方」についてご紹介したい。

春季キャンプが持っている重要な役割

まず、春季キャンプは「何のためにやるのか?」

シーズンが終了するとプロ野球は「ストーブリーグ」に入る。各球団では、引退、自由契約などで選手が退団する一方、ドラフト、トレード、現役ドラフトなどで新しい選手も入ってきて新チームができる。

春季キャンプは、新チームが初めて顔を合わせ、練習を通じて、野手なら守備位置や打順、代打、代走、守備固めなど、投手なら先発、救援などの「役どころ」を決めるのだ。

もちろん、監督、コーチはキャンプ前にどんなチームにするかの「腹案」を持っている。しかし、実際に選手にプレーをさせてみる中で、腹案が変更になることも珍しくない。「春季キャンプ」とは「2025年版の新チーム」を練り上げるプロセスなのだ。

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