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「御上先生」伝授"思い出す勉強法"で成績は伸びる ただ教科書やノートを見返すだけの復習はダメ

東洋経済オンライン / 2025年1月27日 9時0分

『御上先生』©︎TBS

現在放送中のTBS系ドラマ「日曜劇場『御上先生』」は、文科省官僚の御上孝(松坂桃李)が、私立隣徳学院3年2組の担任教師になり、令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へと立ち向かう、という大逆転教育ストーリーです。このドラマでは、実際の教育に関する問題も取り上げています。そこで、短期連載として、ドラマの教育監修も行っている西岡壱誠氏が、実際の教育現場への取材も踏まえて、このドラマから得られる教訓について解説します。

第1回:「御上先生」が問う"高学歴勝ち取った"後の人生

ドラマ「御上先生」にでてきた勉強法

「今日、何を学んだか、この紙に書いてくれるかな」

【写真】TBS日曜劇場「御上先生」の場面カット

1月26日に放送された、日曜劇場『御上先生』第2話で、御上先生は『白い紙に何も見ないで、今日学んだことを思い出して書いてみる』という勉強法を生徒たちに勧めました。これは、「アクティブ・リコール」という勉強法であり、多くの東大生が実践しています。

今回の記事では、「アクティブ・リコール」という勉強法と、この勉強法の本質を深掘りすることでわかる、日本の教育の問題点について、お伝えします。

そもそも、「アクティブ・リコール」とは、自分で「思い出そう」とする勉強法です。特に勉強を復習する際に実践すると、とても効果があります。

復習というと、多くの人がイメージするのは、教科書やノートを見返したり、問題を解き直したりすることではないでしょうか。

しかし、今回御上先生が紹介している「アクティブ・リコール」は、これとはまったく異なります。何か教材を用意するのではなく、ただ、自分の頭だけで思い出そうとする。これが、この勉強法の本質です。

実はこの「アクティブ・リコール」、名前がカタカナであることからもわかるとおり、海外発祥の勉強法です。2010年代に、認知脳科学や心理学などの研究成果から、「思い出すこと」に焦点を当てた勉強法が効果的だということがわかりました。

一足早く、海外で広まったこの勉強法は、近年、書籍やSNSなどを通じて、日本でも徐々に普及してきました。有名な研究論文としてはこちらがあります。興味がある方は、ご参照ください。

覚えるより、思い出すほうが大変

なぜ、何も見ずに思い出す勉強法が、効果的なのか?

これは、人の記憶の仕組みを考えてみると、よくわかります。私たちは、何かを記憶するというとき、「覚える」という作業と「思い出す」という作業の2つをこなしています。

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