茶道や武道、瞑想で「心が整う」とはどういう事か 科学的に裏付けられた健康効果が存在している
東洋経済オンライン / 2025年1月28日 15時0分
茶道や武道の「稽古」と聞くと、敷居が高く古めかしいというイメージがあるかもしれません。しかし、多くの経営者は多忙にもかかわらず、稽古に打ち込んでいます。稽古にはリフレッシュ効果があるだけなく、健康、審美眼、創造力、問題解決力、コミュニケーション力などが高まるからでしょう。
稽古は、AIが持っていない「身体」と「感性」を活かして高度な知性を発展させる方法であり、今むしろ「最先端」なのです。
30年近くにわたり芸術・デザイン・ファッションを通じたブランド戦略に多数関わり、日本文化の魅力を伝えてきた梅澤さやか氏の新刊『エグゼクティブはなぜ稽古をするのか』をもとに、仕事や人生を豊かにする習慣を3回にわたり解説します(今回は3回目)
日本の伝統文化に秘められた知恵
お茶を点てて一服したり、お花をいけたりすると、心身がリフレッシュします。忙しさや喧騒から離れ、そのためだけの時間や場を設けることで、まるでリトリートに行ったかのような効果を感じることもあるかもしれません。
よくこういう状態を「整う」といいます。ですが「整う」とはどういうことなのでしょうか。
稽古をはじめとする日本の伝統文化には、心身を整える深い知恵が隠されています。茶道や神社参拝といった日常的な習慣の中に、実は科学的にも裏付けられた健康効果が存在しているのです。
自律神経のバランスが整う仕組み
「整う」という言葉にはさまざまな解釈がありますが、ここでは落ち着いた身体状態になることを指すこととします。
具体的には、自律神経のバランスが実現されることを意味します。
人の自律神経のバランスがとれている時は、体内では以下のようなことが起こっています。
まず、ストレスホルモンであるコルチゾールの過剰な分泌が抑えられることで、血流が改善され、副交感神経が優位になります。それにより身体が鎮静状態に入るのです。
リラックスした状態が続くと、「幸せホルモン」として知られるセロトニンやオキシトシンの分泌が促進されます。
セロトニンは前頭前野を活性化させ、海馬や扁桃体の過剰な活動を抑制し、ドーパミンやノルアドレナリンのバランスを整えていきます。その結果、俯瞰的に考えたり、感情をコントロールしたりしやすくなります。
一方、オキシトシンはセロトニンの分泌を促進し、抗ストレス作用をもたらし、自律神経をさらにバランスよく整えます。
この状態になっているかを確認するには、目の前で起こる出来事や、自動的に引き起こされる感情に振り回される度合いが減っているかどうかを観察することが有効です。
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