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「中国人観光客2.0」日本に求める"6つのサービス" 「"爆買"の次に来るもの」北京大学MBA生の考察

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 8時10分

最も顕著だったのが、中国人観光客の市場です。そのために、2020~2022年の3年間は多くのインバウンド事業者が縮小や撤退を余儀なくされています。

したがって、2023年から急速に回復基調を取り戻した訪日観光において、良くも悪くも2020~2022年の3年間において、一度マーケットがリセットされました。

また、外国人の方々の接するメディアや嗜好も変化しています。そのため、コロナ前の2019年までインバウンド施策を順調に進めていた企業も改めてゼロから観光市場と向き合わざるを得ない状況です。

また、2030年の6000万人・15兆円という政府目標の数字は、今の2倍弱の数字です。この5年間で2倍弱まで拡大する可能性が極めて高い市場はあまりないはずです。

そのため、コロナ前までインバウンド施策が十分ではなく、外国人観光客増加の恩恵を受けられなかった企業も、他の多くの日本企業も横並びで進めざるを得ない今のタイミングは、10年ぶりの大きなビジネスチャンスと言えるでしょう。

「中国人観光客2.0」が求める新しいニーズは?

中国人の観光客はリピーターも多く、大都市だけでなく地方の知られざる場所に行って、そこでしか買えないものや、そこでしか体験できないことを求め始めています。

したがって、大都市や大企業のような世界的な認知度がなくても、右肩上がりの観光客数の中で、適切な対策をすれば集客につながる可能性がおおいにあります。

どのような点が新しいニーズであり、どのような対策をしていくべきかを解説します。

近年、中国人観光客は単なる買い物や観光地巡りだけでなく、特別な体験を求める傾向が強まっています。つまり「モノ消費」から「コト消費」へと変化しつつあります。

スポーツ観戦、伝統文化のワークショップ、自然を満喫するアクティビティなど、「ここでしか味わえない」瞬間が新しい中国人観光客の心を動かします。

たとえば、下記のようなものがあります。

爆買から爆体験へ「体験型サービス」の大きなニーズ

【1】伝統文化のワークショップ

たとえば着物の着付け体験や和菓子作り、陶芸や日本刀の鍛造見学など、日本の伝統技術や文化を実際に体験するプログラムは高い人気を誇ります。

写真や動画映えもするため、SNSでの拡散効果が期待できます。

【2】スポーツ観戦や参加型のイベント

サッカーや野球観戦のほか、マラソン大会への参加、伝統的なお祭りや花火大会への参加など、現地の人々と同じ空間・熱量を共有する体験は旅の満足度を大きく高めます。

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