東武線「20年で大躍進」流山市内の駅に何がある? 子育て世代急増、"昔からあるニュータウン"も
東洋経済オンライン / 2025年1月30日 6時30分
利根運河は、明治時代に利根川と江戸川を連絡するために開削された近代運河。河川舟運の全盛期には、年間約3万8000隻もの船が行き交っていたという。利根運河の仕事の一部を奪ったのが1911年に当時千葉県営鉄道によって野田町(現・野田市)―柏間が開業した現在でいうアーバンパークライン、ということになるのかもしれない。
現在は憩いの場所に
運河駅は、いわばそうした物流の変遷の象徴の駅……などといったらいくらか大げさか。いまの利根運河は舟運の役割を失い、市民の憩いの場になっている。
「河川敷は実にのどかで、散歩している人も多い。不定期ですが、朝市などもやっていまして、2024年11月にはスペーシア Xの特別運行と重なりました。利根運河の土手からみんなが手を振ってくれましたね」(齋藤駅長)
運河駅から1つ下って江戸川台駅。こちらは昭和30年代、1958年に開業した駅だ。そんな来歴と“台”の付く駅名をあわせて考えれば、高度経済成長期のニュータウン、といった風景が想像できる。
「あの田園調布をモチーフに、駅を中心として放射状に道路が延びてそれを曲線道路がつなぐという構造をしています。江戸川台駅はその住宅地のために設けられた駅ですね。閑静な住宅地の中の駅で、駅前には昔ながらの商店街が残っています」(齋藤駅長)
昭和の面影残る駅
そんな駅長の言葉のとおり、流山おおたかの森駅の現代的な雰囲気とは正反対。江戸川台駅の駅前風景は、実に昭和の面影を残している。
駅東口からまっすぐ東に延びる目抜き通りは商店街。いくらかシャッターが降りたままになっている店も目立つけれど、いかにも老舗の店があったり、また裏道に入っても知る人ぞ知る、といいたくなるような立派な構えの飲食店があったり。流山市内の“ニュータウン”は、決しておおたかの森ばかりではないのだ。
江戸川台駅から南に走ると、車窓には大きなマンションもちらほらと目立ち始めて、のどかな郊外住宅地から都会的な住宅地へと変わってゆく。
長い直線区間だから、まっすぐ先を見通せばおおたかの森駅周辺の高層マンションも遠くに望む。ちょうど、そんな車窓が移り変わる場所にあるのが初石駅だ。
現在の初石駅は、西側にだけ出入り口を持つ相対式ホーム。上り線(つまり野田市・春日部方面)のホームから直接通じる改札を出ると、広い駅前広場の傍らには東武ストアが入った商業ビル・マイン。駅前通りとマインの脇にもちょっとした商店街があって、にぎやかな空気感も漂っている。
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