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セブン「高級コンビニ化で客離れ」の"残酷な結末" スーパーのコンビニ化進む中、戦略が迷走中?

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 8時40分

かなり近接していることがわかるが、ロピアの方は「多田工房の燻製ベーコン」と素材へのこだわりを見せている点で、分があるかもしれない。

ロピアとコンビニが近くにあったら、どちらで買うのか、かなり迷うところだろう。

いずれにしても、各スーパーの惣菜・弁当ともに対コンビニで立ち向かえる内容になっていると感じられる。

逆に「スーパー化」するコンビニ

一方で、スーパーがコンビニ化する中、コンビニの方はむしろスーパーのような展開を辿っているのだ。

例えば、今話題にしてきた中食でいえば、ローソンでは「まちかど厨房」という取り組みを行っている。これは店内厨房で作ったできたてのお弁当やおにぎりを提供するもので、全国で9000店舗を超える店舗で導入されている。

これなどは、スーパーマーケットが行う惣菜や弁当の作り方と似ている。日本のスーパーマーケットでは伝統的に店内調理が行われてきたが、それと似たことをローソンも行っているわけだ。ほぼほぼ「ミニスーパー」的な展開である。

また、中食分野だけでなく、ローソンでは無印良品とのコラボを2020年より行い、現在では店舗の中で大きく展開されている。

ラインナップとしてはアパレルもあれば雑貨もあるが、やはり総合スーパーのような多品目化が進んでいる。もちろん「多品目」だけでいえば、かつてからコンビニにはアパレルもあったし雑貨もあったが、それが専門店などの取り入れやコラボレーションを通して品質が非常に上がってきている。

衣料品でいえば外せないのがファミリーマートの躍進。同社は「コンビニエンスウェア」と題して、ハンカチやトレーナー、パーカーといった衣料品の販売に力を入れている。

これらアパレルの売れ行きは非常に好調で、2024年度内には全国2000店舗のイートインスペースを、アパレルを含めた売り場へと改装を行う。

こんな流れを見ていると、食品も買えて雑貨も買えて、果てはアパレルまで買える……という総合スーパー(GMS)を見ているかのような気になる。

セブン-イレブンは、業界のどのポジションを取るのか

「スーパー」と一口に言っても、「総合スーパー」と「食品スーパー」ではまったくあり方が異なるから、単純に「コンビニのスーパー化」と言い切れるわけではない。

しかし、コンビニの姿も徐々に変化してきていることがわかる。そして、スーパーもコンビニが満たしていたニーズの一部を貪欲に取り込もうとしている。

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