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尹大統領逮捕に涙する20、30代韓国人男性の本音 再びジェンダーの争いになってきた韓国の政治

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 7時40分

「弾劾訴追のデモの時には外信でも取り上げるなど20〜30代の女性が脚光を浴びましたが、男性たちも、自分たちも政治勢力であることを可視化しようという意図があると思います。

2016年に起きた江南殺人事件(江南駅で通り魔の犯人が女性を選んで殺害した事件)や2018年頃から起きたMeToo運動から韓国の女性の間にフェミ二ズムは強く浸透しました。今回も彼女たちが新たな政治勢力となりうる動きがでた。ですから、それと対峙する形で登場した」

ジェンダーの葛藤だけではないと指摘するのは、世論調査会社関係者だ。

「野党の失策が大きい。支持率を回復する過程で、社会が混乱しているにもかかわらず民主党はハン・ドクス総理まで弾劾訴追した。戒厳令と弾劾までは大統領と与党が評価されなければならなかったが、弾劾訴追をした後は大きな山を越え、世論の目は民主党に向けられた。ところが、ここで誤った。カカオトークの内容を検閲するというのも若い世代から背を向けられる大きな原因になっている」

日本では、日本人向けに韓国のリアルを紹介している韓国人YouTuberが、保守派のデモに参加していることに驚いたという声も聞かれる。その理由は野党の暴走への怒りや政権交代による日韓関係の悪化への懸念などさまざまだろうが、もともと政治への関心が高いことが挙げられるだろう。

ちなみに冒頭の3人に韓国世論から激しく非難されているソウル西部地裁への乱入について訊くと、「保守は、暴力は使いません」、「法を無視した逮捕状発付に怒りがこみ上げているのを利用した保守とは違う勢力がいた」という答えが返ってきた。

男女による政党の二極化は続くのか

26日、尹錫悦大統領は現職大統領として初めて検察により「内乱罪」で起訴された。憲法裁判所での弾劾審判はスケジュール通りに進められていおり、同時に刑事裁判も受ける異例の事態になっている。

韓国では、このままいけば3月末にも憲法裁判所で罷免の可否が出るのではないかという憶測も流れ始め、次期大統領選挙に向けて与党内にも動きが出ている。

弾劾賛成を支持する20〜30代女性と弾劾無効を叫ぶ同世代の男性たち。この世代はこのまま二極化するのか。次世代の政治勢力となったことは確かなようだ。

菅野 朋子:ノンフィクションライター

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