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MLB移籍する佐々木朗希が抱える根源的なリスク 日米で急増するトミー・ジョン手術の件数

東洋経済オンライン / 2025年1月30日 13時0分

最近はNPBでもトミー・ジョン手術をする投手は増えている。2024年は、中日の草加勝(亜細亜大)、阪神の下村海翔(青山学院大)、ヤクルトの西舘昂汰(専修大)と前年のドラフト1位で入団した大卒投手3人が、1年目でトミー・ジョン手術を受けている。術例は増えて術後のケアやリハビリも進歩してはいる。

しかしトミー・ジョン手術の件数は、MLBの方が圧倒的に多い。そしてロサンゼルスには大谷翔平の2度の手術の執刀医になったニール・エラトロッシュ医師がいる。

佐々木朗希は、ドジャースのメディカルチェックを受けたと思われるが、ひょっとすると「肘を損傷した際の手術、ケアのレベルの高さ」も球団選択の大きなポイントだったのかもしれない。

佐々木朗希は、マイナー契約だから、メジャー契約を結びなおさない限り、開幕時点でのベンチ入りはない。今年の開幕シリーズは東京ドームでのシカゴ・カブスとの2連戦だが、そのベンチに佐々木がいるかどうかは、今のところわからない。

MLBの公式サイトには、スプリングキャンプ、トレーニングの期間だけNRI(Non Roster Invitee)というステータスが表示される。「キャンプ招待選手」という意味だ。マイナー契約の選手はこのNRIという身分で、スプリングトレーニング(オープン戦)に参加して、成績次第でメジャー契約を勝ち取ってMLBの選手名簿(Active Roster)に名前を連ねる。

「キャンプ招待選手」からメジャー契約へ

昨年で言えば、今季からソフトバンクの上沢直之が、日本ハムからタンパベイ・レイズにマイナー契約で入団し、NRIとしてスプリングトレーニングで投げたが、昇格することができずに、レッドソックスに移籍した。

今年も、阪神からマイナー契約でフィリーズに移籍した青柳晃洋と、昨年はメッツのマイナーで投げて、今季はマリナーズとマイナー契約した藤浪晋太郎が、NRIというステータスでメジャー契約をかけてスプリングキャンプに出場する。

1月25日(日本時間)にナショナルズとの契約が決まった中日の小笠原慎之介は2年350万ドル(約5.5億円)のメジャー契約になった。

佐々木は、青柳や藤浪同様、NRIからのスタートとなる。しかし、2人とは異なり、佐々木はスプリングトレーニングでの成績如何にかかわらず、投げられるのであれば、メジャー契約になるはずだ。

実は、大谷翔平も2017年オフに、メジャー契約年限前の「実働5年、満23歳」で日本ハムからロサンゼルス・エンゼルスに移籍し、2018年の春季キャンプはNRIの身分で参加した。

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