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平気で「減塩食品」を買う人が知らない残念な真実【再配信】 健康志向の人も盲点!「3つの落とし穴」とは?

東洋経済オンライン / 2025年1月31日 17時30分

ところが現在売られている「減塩梅干し」は塩分が10%以下のものが多くなっています。A美さんの買ったものは8%ですが、もっと低い3~6%というものも売られています。

「減塩梅干し」はどう作るかというと、一度、20%の塩分で漬けて、漬けあがったものを水にさらすなどして「脱塩」するのです。

脱塩すると、どうしても梅のうま味が流出してしまうので、そこを「何か」で補いたくなります。「減塩梅干し」には「はちみつ梅」「カツオ梅」が多いのはそれが理由です。

以前はこれを「酸味料」や「甘味料」などの「添加物」で補っていましたが、今は「脱塩」の技術が向上したこと、「無添加・安全性の高いもの」が求められる背景があることから、添加物はあまり使われなくなってきています。

「無添加で減塩なら、それに越したことはないのではないか」と思われるかもしれません。しかしそこにこそ、じつは「落とし穴」があるのです。

【落とし穴1】しょっぱさを感じないから、食べすぎてしまう

塩分には「絶対塩度」と「舌感塩度」があります。

「絶対塩度」とは、実際にその食品に含まれる塩分のこと。100グラムに対して3グラムなら3%、5グラムなら5%です。これに対して「舌感塩度」は、「舌」で感じる「しょっぱさ・塩辛さ」です。これは実際の塩分量とは必ずしも一致しません。

つまり同じ2%の塩分でも「あ、しょっぱい!」と感じることもあれば、添加物の働きなどで、あまり塩気を感じないこともあります。

「減塩梅干し」に限らず、「減塩食品」は、食べたときに塩辛さを感じさせないように、いろいろな「工夫」がされています。はちみつやカツオ節を使うのもそうだし、「甘味料」などの添加物が使われることもあります。食べたときに「しょっぱい!」と思われるものは売れないからです。

「絶対塩度」が低いだけではなく、「舌感塩度」が低いことも求められているのです。

3%の塩水も「添加物の魔力」で飲めてしまう

「舌で感じる塩辛さ」というのは、簡単にごまかされてしまうものです。

『食品の裏側』で詳しく解説し、「日本人の舌を壊す『黄金トリオ』の超ヤバい正体」でも紹介したように、添加物やさまざまなエキスの力を借りれば、3%の塩度のカップ麺のスープであっても、しょっぱさをあまり感じなくなるどころか、コクのあるうまみ味になります。

3%といったらほぼ海水の塩分濃度です。海水なんてそのままではしょっぱくてとても飲めませんよね。でも、添加物とエキス類を駆使し、あの手この手で上手に味付けされていれば、おいしく飲み干すことができてしまうのです。

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