357円「日本のチョコレート」がじわり人気の理由 旬の果物を使った「日本の四季」がコンセプト
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時0分
女性が友達に贈るためや、自分のためにチョコレートを買う傾向はかなり以前から見られていたが、コロナ禍を経てさらに顕在化したようだ。
ベルアメールでも、とくに催事では自分用にと小さなシリーズの商品を複数買ったり、「推し活」の一環で、自分の推し(応援しているアイドルやアニメなどのキャラクター)のイメージカラーの商品を買う客がいるのだそうだ。
確かにパレショコラの「ブルーアールグレイ」などは、チョコレートではなかなか見ない色合い。ベルアメールではとくに推し活ニーズを意識して開発したわけではないそうだが、似たような発想を取り入れているメーカーはありそうだ。チョコレートの楽しみ方も多様化しているということだろう。
なおベルアメールの通常のメイン客層は30代女性だが、バレンタインになると学生や20代の客が増える。そのためバレンタイン時期には店頭・催事の売り場に1枚から買えるパレショコラの展開を増やし、買いやすさをアピールしているそうだ。
ジェイ・ワークスでは現在、他ブランドの展開や、グループ企業が運営するチョコレートの輸入、飲食店事業など、多方面に手を広げている。メインとなっているベルアメールは、20年あまりで19店舗に広がるとともに売り上げも拡大してきた。ECもとくに店舗や催事のない地域で需要があり、売り上げも少しずつだが伸びてきている。
今後店舗の増加については未定だが、業績についてはさらなる飛躍を目指しているそうだ。
そのためにカギとなるのが知名度アップだ。
ひとつには種類数が多いあまり、ブランドと結びつく、ビジュアル的なインパクトが足りないのかもしれない。海外のブランドの例だが、「フェレロ ロシェ」はブランドは知らなくても「丸くて金色のチョコ」のイメージは強く、脳裏にパッと浮かぶ。
同じく丸いチョコレートのリンツは、色とりどりのキラキラしたチョコがどっさり盛られた売り場のイメージがまず浮かんでくる。
これらを考えると、可能性があるのが、看板商品のパレショコラを使った方法ではないだろうか。例えば自由が丘店ではバレンタイン時期、2つある壁面のうち1つをパレショコラが埋め尽くし、その種類の多さをビジュアルで伝えている。
さらなる知名度アップのために
あとは看板商品の中でも、最もそのブランドらしさを伝える定番商品をつくる手もある。
広報担当におすすめを聞いたところ、ビターチョコにナッツ類、ドライフルーツをトッピングした「マンディアン ノワール」とのことだ。
「ベルアメール」のブランド名はフランス語で「美しい苦味」。
ナッツ類の歯応え、コク、ドライフルーツの甘酸っぱさを、ビターなチョコがバランスよく包み込んだ同品は、確かにブランドの顔といえるかもしれない。
多様さの魅力とともに、1つの商品でものづくりの姿勢をしっかりと伝える。さらなる知名度アップのためには、このあたりにヒントがありそうだ。
圓岡 志麻:フリーライター
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