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下痢をむやみに薬で止めようとする人の盲点 下痢の原因は何なのかを考えて対策をする

東洋経済オンライン / 2025年2月2日 8時20分

食物繊維を継続的に摂ることを考えると、主食を変えるのが一番現実的です。レタスやバナナは食物繊維が多いとされていますが、1日にレタスでは、1.5個、バナナでは4本、食べると現在の食物繊維の量から平均値まで届きます(1日に+5グラム程度)が、レタス1.5個やバナナ4本の生活はあまり想像できません。

その点、主食ならこの課題を解決でき、例えばもち麦50%と白米50%を入れた麦ご飯を主食にすれば、食物繊維の多いご飯となります。食物繊維の摂取量を大量の野菜や果物で補う必要がありません。少し、癖があるのですが、主食で食物繊維が多いものには、大麦を乾燥させた食べ物であるオートミールもあります。お口に合えばこの商品は効率的に食物繊維を摂取することができます。

水分補給は、食物繊維をしっかり摂取できれば、1日に1.5リットルから2リットル程度の水分を摂取することで、排便回数が増えることがわかっています。 理由は、正常便の組成は、60〜70%が水分であり、十分な水分が硬い便にならないことにつながります。

水以外には、ヨーグルトやチーズなどに含まれる乳酸菌の積極摂取で、便通改善効果も報告されています。乳酸菌は、食生活で簡単に摂りやすいものですから、苦手でなければ取り入れてみましょう。排便効果はそこまで大きいものではありませんが、整腸剤を取ることでも有効性があります。

食物繊維や水分が足りているかどうかは、便の状態を見れば一目瞭然です。食べているものが穀物や豆類、野菜類が多ければ、多いほど便の色が黄色くなります。逆に食べているものが肉食で動物性タンパク質が多ければ多いほど、便の色が茶色から濃い茶色になります。

ベタっと全体が黒くなった便が出た場合は、胃や十二指腸などの消化管での出血や潰瘍が疑われますので、医療機関で診察してください。同じ黒い便でも、サプリメントで鉄剤を取り過ぎていると黒いブツブツが混ざった便が出たりします。この便はコーヒーを飲み終えた時にコップに黒いブツブツが残ったような感じに似ています。

白い便やレモン色の便が出ることもあります。この場合は肝臓や胆管の機能異常が疑われます。便が茶色い褐色の色になるのは、胆管から出る胆汁が混じるからです。肝炎や肝不全を起こすと、肝臓で胆汁が作られなくなり、白い便やレモン色の便になってしまうのです。

硬さは、便は水分量が多いものなのですが、腸管内に長いこと便が留まると、水分が腸管から吸収されて便が硬くなってしまいます。そのため、硬い便や水分を失って細い便の時も食物繊維摂取量が不足して、高カロリーや高脂肪を多く摂取している可能性があります。

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