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真夏に6時間行列「人気ラーメン店」の意外な解決策 記帳制も試したが「来ない客」が多数発生して…

東洋経済オンライン / 2025年2月3日 8時20分

その後、店舗展開や商品展開などに繋がればいいなという希望を残しつつ」(松村さん)

オープンの翌年には『ミシュランガイド東京』のビブグルマンに選ばれる。しかし、オープンから1年半は価格はそのままでお店を続けた。その後、コロナが直撃し、勢いは落ちていった。

記帳制を導入も、様々な問題が生じる

コロナが終息してきた頃に初めて価格改定をし、お客さんが戻ってきて行列が伸びてきた頃、「記帳制」をスタートした。

しかし、この記帳制が数々の問題を生んだ。

「朝の時間にお店の前に来ていただき記帳をしていただいた後、所定の時間に食べに来ていただくというシステムだったのですが、記帳したはいいが来てくださらないケースが多数出てきました。

デポジットでお金をいただいていたわけではなかったので、無断キャンセルになった分はロスになってしまいます。うちは6席しかないお店ですので、キャンセルがかなり痛手になってきてしまうのです」(松村さん)

記帳制のルールについて都度お客さんから問い合わせが来るし、このままではトラブルも起きかねない。そこで記帳制をやめると、今度は大行列が始まる。

真夏を迎える前に5~6時間の行列ができるようになってしまい、このままではまずいと整理券制を2~3カ月導入したが、それもうまくいかなかった。

ネット予約システムを導入、最初は懐疑的だったが…

そこで出会ったのが「TableCheck」という、ネット予約のシステムだった。レストラン時代の友人で京都「真白」の小霜シェフが使っていると聞き、導入してみることにする。

「ラーメン屋なのに予約料をお客様からいただくというのは申し訳ないなという気持ちはありました。

日頃予約の取れない高級料理店ならば当たり前のものかもしれませんが、ラーメン屋には合うのかなと疑問には思っていましたが、試しに始めてみました」(松村さん)

そこで、並んで食べたいお客さんのニーズにも応えるために、朝から12時までは並んで食べられるようにし、12時からは予約制にすることにした。

すべて予約制にしなかったというのはポイントだろう。ふらっと食べに来たい人のニーズに応えるために、それぞれのニーズに合わせて選択できるようにしたのは松村さんのこだわりだ。

予約料は500円。1200円のラーメンを注文したとするとお会計は1700円になる。それでも長い時間並ぶよりはこちらのほうがいいと考えるお客さんが多いことを知った。

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