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スシロー「鶴瓶氏を削除」が完全に見誤ったワケ 企業は「CM取り下げ」をどこで判断すべき?

東洋経済オンライン / 2025年2月3日 17時35分

鶴瓶さんの起用継続を判断するうえでは、下記の3点が関係してくる。

1. 中居氏と女性とのトラブルの実態
2. (上記に対する)フジテレビ社員A氏の関与
3. 鶴瓶氏の参加したバーベキューパーティの実態

1については、週刊誌報道が既成事実であるかのように思われているのだが、現時点では、かなり曖昧な状況だ。

記者会見をよく見ればわかるのだが、中居さんと女性との間で見解の相違がある。示談で一旦幕引きされてしまったので、加害-被害の関係も確定できていない。トラブルの内容についても、週刊誌で示唆されているような“性的なもの”だとも断定できない。そういう状況なのだ。

2についても、週刊誌報道にあった、「トラブル当日のA氏の直接的な関与」については否定されている。バーベキューパーティは「間接的な関与」に当たる部分ではあるのだが、この実態もまだわかっていない。

3に関してだが、筆者は偶然、当該のバーベキューパーティの参加者から、話を直接に聞く機会に恵まれた。

フジテレビの「やり直し記者会見」翌日の1月28日、日本テレビ系「DayDay.」に生出演したのだが、レギュラーメンバーである、タレントのヒロミさんが深刻な顔をして、バーベキューパーティに参加したことと、その実態について説明した。当事者がその場で口を開いてくれたことは貴重であったと思う。

ヒロミさんの発言は、すでにニュースサイト等でも取り上げられているので、詳しくは説明しないが、普通のバーベキューパーティであり、ヒロミさんと鶴瓶さんは途中で帰った――とのことだった。

ヒロミさんは、「一睡もできなかった」「恐怖を感じた」とまで仰っており、そのときは「ちょっど大げさでは?」と思ったのだが、その後、鶴瓶さんに起こったことを見れば、ヒロミさんがそう思った気持ちもよくわかる。

実態がわからないのはやむをえないのだが、そうであれば、企業としての態度や判断基準を明確に示すことが重要だ。

「事実関係がわからない事態」にどう対応するか?

スシローに話を戻そう。同社は、鶴瓶さんの事務所に事前確認は行わず、取り下げ後に通知したという。

現在、同社に批判が起きている状況を見れば、鶴瓶さん側とフジテレビに事前に確認を取り、「問題は確認できていない」という言質を取ったうえで、継続の決定をすればよかったように思う。

それでもしクレームを受けたら、「現時点では問題は確認できなかったので継続している」と回答すればよいし、判断基準については、フジテレビと鶴瓶さんの事務所によって担保されているので、リスク回避にもなる。

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