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まるで外国の学校?「ロッテの工場見学」の裏側 ロッテ「おかしの学校」で見る製造の工夫

東洋経済オンライン / 2025年2月5日 13時0分

最近では、この業務改善プロジェクトによって、パイの実ラインの稼働ロスを削減することができた。

「パイの実が並べられたトレーがライン上に流れていますが、このトレーが詰まると、機械が停止してしまいます。この機械停止こそが、稼働率低下の大きな要因です。頻繁に発生すれば、状況も把握しやすいのですが、発生回数が少ないと見逃す可能性がありました。

そこで、カメラを設置し、異常信号を検知して録画できるシステムを導入しました。何度も動画を見返すことで、最後尾のトレーの搬送のタイミングが遅れてしまっていたことが原因であると特定し、早期の対策が可能となりました」(工場担当者)

こういった改善策は、ほかのプロジェクトにも活用されるなど、横への広がりも見せているそうだ。

ロッテでは、現在、AIやセンサー、カメラの導入を進め、より高精度な製品の検査と省人化を目指している。ガーナのラインでは、2022年夏に検証を開始し、2024年夏には実際に製造ラインに、AI技術を活用したカメラを導入した。今は、AIに画像を学習させながらテスト運用している段階で、今春の実用化を目指しているそうだ。

「さまざまな部分で機械化も進めていますが、まだまだ人の目で確認したほうが精度は高いのが現状です。AIの導入により、製品ごとに異なる箱の色やイベントごとのデザイン変更などにも、対応できるよう取り組んでいます」(工場担当者)

工場見学はコミュニケーションの大事な機会

最後に、今後の「おかしの学校」についても聞いた。

「CMやSNSではできない直接的なコミュニケーションが取れる大切な機会として、今後も継続していきたいと考えています。食育の場としても、参加者にとって記憶に残る体験を提供できるよう努めていきます」(サスティナビリティ推進部担当者)

実際に、採用面接で工場見学に参加した話をする学生もいるそうだ。今回の取材に訪れていた子どもたちの中にも、未来のロッテ社員がいるかもしれない。

【写真を見る】まるでハリー・ポッターの学校?ロッテの工場見学施設「おかしの学校」

丹羽 桃子:工場見学マニア・ライター

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