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創業90年カヤバがキャンピングカーに挑む意味 デュカトをベースにした「ビラトール」を発表

東洋経済オンライン / 2025年2月5日 7時50分

さらに、フロントのダイネット後方には、トイレなどを設置できるマルチルームも常設。5kWhのリン酸鉄リチウムイオンを使ったサブバッテリーや走行充電システムも装備することで、エンジン停止時もルーフエアコンや電子レンジなど家電製品を存分に使うことも可能だ。

ビラトールの販売価格について

以上が、ビラトールの概要だ。予定価格(税込み)は2145万円(税抜1950万円)。すべて受注生産で、今回のショー初日となる2025年1月10日より受注を開始している。新規参入となるカヤバは、キャンピングカーの独自販路を持たないため、販売元は国産キャンピングカーの有名メーカーであるRVランドが担当するという。

近年、デュカトをベースにした国産キャンピングカーは、先述のように、国内の他メーカーでも数多く製作している。価格帯は1000万円~1500万円程度のモデルも多いため、カヤバ製は比較的高い印象だ。既存の強豪モデルたちも多いなか、カヤバ製モデルが市場からどのような反響を得るのかが今後注目だ。

なお、今回のショーで、カヤバは「OFF WE GO!」という新しいブランディング計画を発表した。これは、一般ユーザー向けにオフロード系の製品を提供するというもの。今回紹介したキャンピングカーのほかにも、例えば、トヨタ「GRヤリス」のラリー競技車両用ショックアブソーバなども手がけるという。また、MTBタイプのeバイク(スポーツ電動アシスト自転車)用サスペンションなども開発予定。いずれも、オフロードやアウトドアで楽しむ車両向けの商品を提供していくとのことだ。

異業種のキャンピングカー市場に挑むカヤバ

従来、B to B製品をメインとしてきたカヤバが、B to Cビジネスへ乗り出す。その背景には、自動車業界の現状も関連しているのだろう。「100年に一度の変革期」といわれている現在、業界には多様な技術革新やIT関連など新規企業の参入も続いており、従来の事業だけでは生き残れない可能性も出てきている。そうした流れは、自動車メーカーだけでなく部品メーカーなども同様で、他メーカーでも異業種へ参入する動きが出てきている。

そんななか、生き残りをかけた新たな試みを仕掛けるカヤバ。創業90年を迎える老舗企業の奮闘が果たして実を結ぶのか、今後の動向に注視したい。

平塚 直樹:ライター&エディター

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