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「横浜駅に頼らない路線」神奈川県ご当地鉄道事情 代表格は「ロマンスカー」でおなじみの大手私鉄

東洋経済オンライン / 2025年2月5日 6時30分

小田原線の和泉多摩川―登戸間で多摩川を渡って神奈川県に入ると、その登戸でJR南武線と交差。何度か東京と神奈川の都県境を行き来しながら、海老名・厚木・伊勢原・秦野といった諸都市を結ぶ。

横浜を通らず県西部を目指す

終点は、いうまでもなく小田原である。神奈川県を旧国名の武蔵と相模で分けるなら、相模一筋を貫く私鉄といっていい。

だから、どちらかというと沿線風景はのどかだ。とくに本厚木駅より先になると、近くには大山をはじめとする丹沢山系の山々が近く、行楽路線の趣が強くなってくる。

東海大学のキャンパスが沿線にあるおかげもあってお客にはこと欠かないようだが、将棋ファンなら誰もが知っている「陣屋事件」の舞台になった鶴巻温泉があるのも小田原線の沿線だ。

小田原間近の最終盤、新松田駅はJR御殿場線の松田駅と徒歩連絡。線路も相互に繋がっていて、新宿駅から御殿場駅までを直通する特急「ふじさん」も運転されている。JR東海に乗り入れる、唯一の大手私鉄の列車である。

駅伝でおなじみ登山電車も

この御殿場線は、箱根の険を避けて東西を結ぶべく、はじめは東海道本線の一部として建設された。それでも急カーブ・急勾配の繰り返し。峠越えの拠点になった山北駅は、“鉄道の町”として発展したという。1934年に丹那トンネルが開通すると、こちらは御殿場線として独立し、ローカル色が濃くなっていった。

小田急小田原線に戻ろう。終点の小田原駅からは、ロマンスカーも直通する箱根登山電車(小田急箱根鉄道線)が続く。ロマンスカーの終点・箱根湯本駅からは、最急勾配80‰という文字通りの登山電車だ。お正月の風物詩・箱根駅伝ではランナーを電車が待つ踏切でもおなじみである。

小田急は、本線格の小田原線のほかに2つの路線を持つ。1つは新百合ヶ丘駅で分かれて多摩ニュータウンを走る多摩線だ。永山―多摩センター間では京王相模原線と並走している(この区間は東京都多摩市)。

京王と小田急の路線

京王相模原線は調布駅で京王線と分かれ、多摩センターや南大沢などを通って神奈川県相模原市にあるターミナル、橋本駅でJR横浜線・相模線と接続して終点を迎える。橋本には、リニアがやってくるのだとか。訪れたら、駅前では壮大な規模でリニアの工事が行われていた。

小田急のもう1つ路線は、相模大野駅で分かれる江ノ島線。神奈川県のおおよそ中央部を南北に走り、中央林間駅では東急田園都市線、大和駅では相鉄本線、湘南台駅では相鉄いずみ野線・地下鉄ブルーラインと接続しており、沿線地域の交通の幹となる。

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