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東洋経済オンライン / 2025年2月6日 15時30分
梶井基次郎の短編小説『櫻の樹の下には』では桜の下に死体が埋まっていて、その死体の血を啜って桜は綺麗に咲いている、なんて話が作られていました。
また坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』でも、人の死と残虐性がテーマになっていました。文学作品の中だと、なぜか桜は「死」を象徴するようなものとして描かれているのです。
なぜこんなイメージが付いているのかはいろんな説がありますが、古事記で火照命、火須勢理命、火遠理命を生んだ女神とされている木花咲耶姫(コノハナノサクヤヒメ)が短命だったことから「桜」=「寿命が短い」と考えられていたというものもあります。
これが正しいかはわかりませんが、確かに桜って、とても綺麗なのにすぐに散ってしまうというイメージがありますよね。逆にいえば、その儚さが、桜の美しさを際立たせていると言われています。
そしてその、「短いが故に美しいもの」というイメージが、まさに我々の「命」のメタファーになっているのではないかと考えることもできます。ちなみに、桜以外の「短いが故に美しいもの」が「命」のメタファーとして使われている場合は多いです。
「花火」「夜」は命の輝きのメタファー
例えば「花火」。文学でも映画でも、闇夜を進み、短く散ってしまうけれど、最後にパッと大きな光を輝かせるという意味で、命の輝きのメタファーとして使われる場合があります。
または、「夜」も同じです。森見登美彦先生は『夜は短し歩けよ乙女』という作品を書いていますが、これは「命短し恋せよ乙女」という言葉が元ネタだと言われています。
これは、「ゴンドラの唄」という大正時代の1915年頃に流行っていた歌謡曲の歌詞の一部で、そこから多くの場所で使われるようになったものですね。この小説だけでなく、命と夜を重ねて語るような文学作品は多いです。
このように、我々の身近にあるものが「生と死」のメタファーとして描かれているのはとても面白いですね。
西岡 壱誠:現役東大生・ドラゴン桜2編集担当
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